トルコ・ワイン・プラットフォームのタネル・オウトオール会長は、トルコのワインが国際的に成功していると言われており、ノーブランドとして輸出に向けた取り組みを行っていると述べ、「トルコには年間1000万ドルのワインの輸出がある。目標としている市場はイギリス、ドイツを筆頭にヨーロッパ諸国、アメリカ、極東、そしてロシアだ…」と話した。
ドイツとオーストリアのワインの権威からなるグループをトルコに招へいし、トルコワインの紹介を行ったトルコワイン・プラットフォームは、催したグランド・テイスティングでの評価に基づき採点されたトルコワインと、この催しについて説明するため、ペラ・パラス・ホテルにて記者会見を行った。
会見で話したオウトオールは、トルコを訪問したワインの専門家や批評家から成るグループが2011年1月23日から26日にトルコ料理とともにワインの試飲も行い採点をし、本日(26日)この点数に基づきトルコで最も優れたワインを発表すると述べた。
このような催しは非常に重要であり、訪問に参加した専門家らがトルコワインに関しとても肯定的な評価を行ったと述べたオウトオール会長は、次のように述べた。:
「目標とする市場から訪れた専門家らが我々のワインに感動し、彼らの国々で我々のワインをあたかも大使のように紹介している。さらにこれらの市場で彼らと共に取引きをする可能性も生まれている。我々のワインの味見をさせている。これも我々にとって非常に重要な要素である。彼らが我々の国を訪れ初めてトルコワインを知り、我々の取引先や生産工場を見て、我々の生産者と知り合うことは極めて重要である。このような催しは技術的な観点からは専門的に、互いの関係という観点からは和やかな雰囲気の中で行われる必要があり、ワイン業界へは戦略的にポジティヴな方向で影響を及ぼしている。」
オウトオール会長は、トルコの年間ワイン輸出が合計1000万ドルであるとも述べ、「目標とする市場は、イギリスやドイツを筆頭にヨーロッパ諸国、アメリカ、極東、そしてロシアである…」と話した。
ドイツやイギリスではトルコワインが食卓用ワインとして用いられていると述べるオウトオール会長は、彼らの目的は高品質のワインを市場に送り出すことであり、その国々に居住するトルコ人に対してだけでなく、その国の国民に販売することだと述べた。
■トルコで最も優れたワイン
オウトオール会長は、目隠しを行い味見した専門家らの評価の結果25のワインの中から「特級」、「高級」、そして「上級」のカテゴリーに入ったワインを発表した。
これによると、「特級」カテゴリーにはPendore Syrah 2008、Kavaklıdereが入り、「高級」カテゴリーには次のワインが入った:
Seneler Öküzgözü 2008 / Turasan, Selendi Cabernet Sauvignon, Merlot, Shiraz, Cabarnet Franc 2008 / Selendi, Imperial Öküzgözü Blend 2006 / Kayra, Signium 2008 / Doluca, Centum Syrah 2007 / Sevilen
評価の結果「上級」のカテゴリーに入ったワインは次のように発表された:
Seneler 2008、Turasan Karma 2008 / Doluca, Kocabağ Öküzgözü 2008 / Kocabağ, 900 Cabernet Sauvignon 2007 / Sevilen, Seneler Narince 2008 / Turasan, Kav Tuğra Kalecik Karası 2008 / Doluca, Kocabağ Kalecik Karası 2009 / Kocabağ, Prestige Boğazkere 2004
オウトオール会長は、2010年11月20日から24日にドイツとオーストリアのグループが付けた点数も会見にて発表した。
ペーター・モーザー氏、ニコラス・レーヒェンブルク氏とロルフ・クライン博士が行った評価の結果(どちらのグループにも同じ種類、生産年のワインが出された)「高級」カテゴリーに入ったワインは次のように並べられた。
Signium 2008 / Doluca, Selendi Cabernet Sauvignon, Merlot, Shiraz, Cabarnet Franc 2008 / Selendi, Anfora Trio Shiraz, Kalecik Karası & Cabarnet Sauvignon 2008 / Pamukkale, Kav Tuğra Kalecik Karası 2008 / Doluca, 900 Cabernet Sauvignon 2007 / Sevilen, Kayra Vintage Öküzgözü 2007 / Kayra, Centum Syrah 2007 / Sevilen, Kayra Imperial Öküzgözü Blend 2006 / Kayra, Kayra Imperial Shiraz 2005 / Kayra, Seneler Cabernet Sauvignon, Merlot, Syrah 2008 / Turasan, Pendore Syrah 2008 / Kavaklıdere, Seneler Narince 2008 / Turasan, Prestige Boğazkere 2004 / Kavaklıdere, Nodus Cabernet Sauvignon 2009 / Pamukkale, Nodus Chardonnay 2009 / Pamukkale, Doruk Narince 2009 / Vinkara, Kocabağ Kalecik Karası 2009 / Kocabağ, Doruk Kalecik Karası 2009 / Vinkara, Seneler Öküzgözü 2008 / Turasan, Kocabağ Öküzgözü 2008 / Kocabağ, Kocabağ Emir 2009 / Kocabağ, Karma Chardonnay & Narince 2008 / Doluca, Prestige Narince 2008 / Kavaklıdere
「上級」カテゴリーに入ったワインは、Doruk Boğazkere 2007 / Vinkara, 900 Sauvignon Blanc 2007 / Sevilen, Paşaeli Karalahna&Merlot 2008 / Paşaeli, Paşaeli Kolorko 2009 / Paşaeliと発表された。
■ロンドンでワイン会議
トルコ・ワイン・プラットフォームのタネル・オウトオール会長は、2月24日にロンドンにてこれまでで最も重要となるワイン会議を行う予定であり、議題がトルコのワイン業、ブドウ栽培の歴史に関するものだと述べた。
会議の定員が125人であり、現時点で定員が埋まっていると述べるオウトオール会長は、トルコから8の生産者が参加しワインの品評を行うと明かした。
オウトオール会長は、観光省が彼らの取り組みを支援しているとも述べ、同様の企画として4月にイギリスから、6月にはアメリカから品評のためグループが訪れる予定だと述べた。
■ワイン専門家らの評価
ドイツでも有数のワイン専門家であるヘンドリック・トーマ氏も、トルコのワイン業界がダイナミックで力強いことを知り、驚いていると述べ、「将来的にはとても成功することがイメージできるが、あなた方は現時点で、ワインについてはまだスタートの段階にいる」と話した。
ディー・ツァイト、ディー・ツァイト・オンラインの食品編集者ウルフギャング・レヒネラルマン氏も、2日間で120~130種のワインの味見をして、トルコのワイン業界に驚いたと述べた。
これほどまでの多くの種類のワインがあるのは良いことであるが自身の国ではトルコ国民について非常にわずかな情報しかないと述べ、「トルコはむしろ非常に保守的であると考えられているが、我々が見たのは完全にこの反対だった。様々な新聞や雑誌にて我々はトルコワインについての記事を書き、トルコのイメージを強めるつもりだ」と話した。
ドイツ、スイス、オーストリア、フランス、そしてスペインで流通するヨーロッパ・ワイン誌、ヴァイナム誌の編集を行うブリッタ・ウィゲルマン氏も、ヨーロッパでは、トルコがは単に休暇とケバブの国として知られているが、非常に素晴らしい料理と共に、優れたワインもあると述べた。
ウィゲルマン氏は、トルコのワイン生産者の年齢層は若く、まだ十分な可能性をもつものと認識されていないが、これを発展させる必要があるとし、トルコには非常に優れたワインになるブドウがあると述べた。
ワイン研究家で編集者のクラウス・ヘルマン氏も、トルコがワイン国家であり、それを裏付ける歴史もあると述べ、「あなた方の努力を完結させれば、結果は非常に輝かしいものになるだろう。あなた方のブドウの種類は非常に優れている。トルコワインは将来的に広く知られ、購入されることだろう。ドイツでは世界のあらゆるワインが見られる。厳しく、飽和した市場だ。あまり期待しないほうが良い。あなた方にとっての前提はワインの品質である。これも既に存在しているが、適切な人々と関係を構築することが必要だ」と述べた。
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( 翻訳者:岩根匡宏 )
( 記事ID:21270 )