パレスチナ自治政府 「アル=ジャズィーラの報道は捏造」
2011年01月26日付 al-Hayat 紙

■パレスチナ自治政府、「アル=ジャズィーラ」が同政府の転覆を狙ったキャンペーンに参加していると非難

2011年01月26日付『アル=ハヤート』紙(イギリス)HP一面

【ラーマッラー、ナザレ:本紙】
 
 パレスチナ自治政府は、カタールのテレビ局「アル=ジャズィーラ」がパレスチナ・イスラエル和平交渉に関する秘密文書を公開することで同政権の転覆を狙ったと非難し、同局に対する攻撃を強めている。これらの秘密文書は、パレスチナ指導部が和平合意を取りつけるためにイスラエルに対して大幅な譲歩を示したことを暴露するものであった。この件を巡って、イスラーム抵抗運動「ハマース」が自治政府に対して「交渉や譲歩といった茶番をやめるよう」呼びかける一方で、イスラエルのアナリストたちは、同国右派が喧伝する内容に反して、同文書が「パレスチナ側に実質的な交渉相手がいるということを証拠づけるもの」との見方を示した。

 ラーマッラーでは昨日(25日)、パレスチナ市民数百人がマフムード・アッバース大統領を英雄のごとく迎え、カタールと「アル=ジャズィーラ」を非難した。アッバース大統領は支持者たちを前にして行った演説の中で、同局の「捏造と歪曲」を糾弾し、「我々は彼ら自身がついた嘘と捏造を明らかにする。この件に関して彼らと対決する準備はできている」と語った。また、「アル=ジャズィーラ」が和平交渉に関して放送した内容を「くだらない茶番」と評しつつ、「エルサレムはパレスチナの首都」との立場をはじめとするパレスチナ側の確固たる方針を改めて強調した。

 その一方で、パレスチナ側の交渉局長であるサーイブ・ウライカート氏は、彼の事務所から同文書が「盗み出された」との前提で、法に基づく調査委員会を設置したと発表した。同局長は、「アル=ジャズィーラ」が「自治政府の転覆を狙ってPLOを標的とする組織的な攻撃に参加した」として非難しつつ、「業務上の違反」に基づいて同局を訴えることを検討していると述べた。

(後略)

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( 翻訳者:梶原夏海 )
( 記事ID:21290 )