エジプト:ワシントンは「即時の変革」を要請
2011年02月03日付 al-Hayat 紙

■タハリール広場での暴力行為の後、ワシントンは「即時の変革」を要請

2011年2月3日付『アル=ハヤート』紙(イギリス)

【カイロ・ワシントン】

 エジプト政権は昨日、すでに8日目に入ったが先の見えないこの政治的危機に再度、対応しようと試みた。次の選挙には出ないとムバーラクが宣言したことを受けて、ムバーラク支持のデモ隊が、カイロの中心部にあるタハリール広場で退陣を求めて抗議行動を行う人々を襲うことによってだ。退陣を求める一致した声に対抗して。しかし国際的な態度はこの試みを超えていた。

 昨日、ヨーロッパ諸国の首都を駆け巡ったアメリカのスタンスが注目に値する。ワシントンはタハリール広場で抗議活動を行う人々への攻撃を指し、「エジプト国民を恐怖に陥れるような暴力行為は、すぐに停止されるべき」であるとして、エジプトにおける「即時の変革」を求めたからである。政府の関与に警告を発したのだ。ホワイトハウス報道官ロバート・ギブズは次のように強調した。オバマ大統領からムバーラク・エジプト大統領へのメッセージは、「変革、すなわち内側からの即時の変革の時が来た」というものであると。

 ギブズは次のように語った。オバマは「展開を見守っており、我々は暴力を糾弾する」と。そしてこう付け加えた。「もしもエジプト政府が暴力行為を扇動したのであれば、すぐに止めなければならない。エジプトの国民は変革を望んでいる。そのプロセスが今、始められなければならない」と。彼が言うには、アメリカは「世界とともに何が起きているかを注視している。冷静な対処を求める。また我々は、軍隊の役割が重要だと考える。」そして今度の秋まで続く任期終了まで退陣しないというムバーラクの対応について聞かれ、ギブズは「権力の移行が即時に開始されること」の必要性を強調した。

(中略)

 「タハリール広場」は昨日、「戦場」になった。そこには今、ムバーラク退陣を求める何千人もの人々が陣取っている。そこへ広場に集結しようとする「続投」支持派の集団が押し寄せたのだ。

 この広場はいつものように昨日、注目を集めた。この危機的な状態が始まって以来初めて、ほかの広場でも、大統領支持派が終結したにもかかわらず。それは大統領が次の大統領選には出ないこと、そして任期の残りの数カ月で改革する機会を与えてほしいと訴え、エジプトから出ることはないと示唆した後のことである。

 昨日、ウマやラクダに乗った者を含めたムバーラク支持のデモ隊が、政権の退陣を求めるデモ隊の拠点であるタハリール広場を襲撃し、剣やこん棒で武装した衝突が起きた。数百人の犠牲者が出て、そのなかには少なくとも1名の死者が含まれる。軍隊は衝突のなかで一人の兵士を失っているが、両者の間で「中立」を守っている。白煙弾を発砲し抗議行動の参加者を散らし、両者を隔てようという試みはむなしくも続けているが。

(後略)

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( 翻訳者:八木久美子 )
( 記事ID:21348 )