シリア:アサド大統領支持派と反体制派が「フェイスブック」でネット戦争
2011年02月02日付 al-Quds al-Arabi 紙


■アサド大統領支持者とダマスカスで「怒りの金曜日」断行を呼びかける人々による「フェイスブック」を舞台としたネット戦争

2011年02年02日付『クドゥス・アラビー』紙

【ダマスカス:本紙カーミル・サクル記者】

SNS「フェイスブック」で現在、シリアのバッシャール・アル=アサド大統領を支持し、シリアの現指導部に反対する集会やデモの呼びかけを拒否する人々と、デモを主唱し、様々な名前で決行日を指定する人々がネット上で熱い戦いを繰り広げている。

シリアで規制されている「フェイスブック」上には、在外居住者によるものと思われる様々なグループが作られている。これらのグループは首都ダマスカスでシリアの現体制に反対する抗議行動を呼びかけている。さまざまな名前がつけられたこれらの呼びかけのなかで代表的なのが「シリア怒りの日」、「シリア革命」を名乗るグループである。これに対して、この呼びかけを拒否し、大統領への愛を誇示し、彼を「レジスタント、勇敢」と称賛するグループも数多く作られている。こうしたグループのなかでもっとも代表的なのが、「2月5日[にデモ実施を呼びかける]立場に反対」、「シリア怒りの日に反対」、「シリアをアッラーが護らんことを」といった名を冠するグループであり、いずれもシリアの地図にアサド大統領の顔をあしらい、「我々は彼を愛している」という言葉が書かれた写真を掲げている。

「シリア怒りの日」を名乗るグループのなかで作成者は次のように書いている。「我々の決行日は2月4日の金曜礼拝の後である…。我々の決行日は変革とともにある…。我々とともに平和的デモに参加しよう…。シリアのすべての都市で…。我々の要求が実現されるまで」。

これらのグループはまた、「自由シリア人」と彼ら自身が名づける在外居住者に対して、同じ日時に居住地のシリア大使館前でデモを呼びかけている。この呼びかけはとりわけヨルダン、イエメン、トルコ、カタル、イラク、レバノン、ロンドン、米国、イタリア、デンマーク、スウェーデン、フランス、ドイツ、カナダ、ノルウェー、オランダに対して向けられている。

一方、「あなたのプロフィール写真をレジスタンスする指導者バッシャール・アサドの写真へ替えよ」を名乗る別のグループは次のようなメッセージを載せている。「シリアの旗と指導者バッシャールの写真を各人の窓やバルコニーに掲げよう。その日は、国中をシリアの旗とレジスタントであるバッシャール・アサドの写真で飾ろう。自らの手で、その日を誇りの日としよう。シオニズムの汚れを知らず、世界の諸国民のなかで尊厳を護り、勇気と能力をもって諸権利と公正なアラブの大儀を常に支持し、不正に喘ぐ人に対して門戸を開け放ち、その権利回復を支援してきた白い手で。これこそ、我々自身があなたに対して誇るゆえんなのである」。

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( 翻訳者:青山弘之 )
( 記事ID:21350 )