ダヴトオール外相「エジプトの安定は、トルコの目標」
2011年02月04日付 Hurriyet 紙


アフメト・ダウトオール外相は、エジプトの安定と繁栄はトルコにとって戦略的な目標であり、トルコがエジプトに関心をもつことを(トルコのエジプトに対する)干渉とするのは間違いだと語った。

ダウトオール首相は、今日(2月4日)第47回ミュンヘン安全保障委員会に出席し、ウクライナ、ルーマニア、スイスの外相と二者会談を行った後、トルコのメディア関係者に対し記者会見を行った。エジプト外務省のスポークスマンが「トルコが(エジプトの)内政に干渉するな」と話している件に関しては、「エジプトは、我々にとって歴史的なつながりをもつ兄弟・親友と呼べる国です。エジプトの安定と繁栄、エジプト国民の心の平安は、我々にとって戦略的な目標です。これを干渉と捉えるべきではありません。この地域でのあらゆる展開は他の地域とも関係します。エジプトの状況がトルコに直接、影響を与えるのと同様、トルコの状況もまたこの地域に影響を与えているのです」と語った。

ダウトオール外相は、トルコがこの地域で、共通の空間・共通の未来を分かち合っていると語り、次のように語った。「これらを我々は干渉とはみなしていません。友人として、兄弟としての助言と捉えています。注意深く聞いていれば、首相がムバラク氏だけでなく、エジプト国民にも呼び掛けていたのがわかるでしょう。エルドアン首相は全てのプロセスが平和的な手段によって行われることが、いかに重要であるかを主張しました。しかし、もはやエジプト国民の正当な要求があるならば、それらは考慮されるべきだと我々は申し上げました。こうしたことを、我々は兄弟・親友としての言葉だと思っています。我々はそう思っていますし、先方にもそう思ってもらえることを期待しています。なぜなら我々はトルコの将来と同様、隣国の将来も、共通の運命だと思っているからです。願わくばこのプロセスがエジプトで平和的な形で行われるよう、祈っています。
 エジプト国民の要求は平和的な手段によって実現してほしいものです。そしてエジプトは友好的な、強力な国として、今後より安定を取り戻すでしょう。我々の目標はこれなのです。トルコはいかなる時も、このほかにどんな指針も持ち合わせていません。」

トルコがこの件で重要な役割を果たす準備ができているのかという質問に対しては、「我々はもちろん周辺国での状況を近くからフォローしています。しかし我々が自ら進んでおっしゃるような任務を負う、ということはありません。進捗状況をよくフォローし、必要な場合にはためらうことなく積極的に参加してきましたし、これからもそうです」と答えた。

ドイツ在住のトルコ人がトルコの選挙に投票できるかどうかが問われると、「この件は閣議でも取り上げられ、いくつかの準備作業も行いました。もちろんこの件には法的・制度的な側面があり、まずはそれらを明らかにしたいと思います。これが首相と我々の考えです。国民の権利を、一刻も早く保証するのが我々の務めです。ゆえに我々はこれを基本的な権利として捉えています。これを、法的・制度的に解決するために努力を重ねてきました。おそらく、この件でそれなりの進捗が得られることでしょうが、しかし非常に多くの同胞たちが技術的には、広大な地域で投票せざるを得ないために、準備期間が必要です。ただ、もちろんこの実現は我々の有する重要かつ基本的な原則です」と語った。

ダウトオール外相は、ウクライナのコスチャンティン・グリシチェンコ外相とはビザ免除と移動の自由について話しあった。外相は、今回の会談は以前レジェプ・タイイプ・エルドアン首相がウクライナを訪問した際に行った会談の続きと言う性格だったとし、ウクライナの大臣が4月にトルコを訪問予定であると語った。

また、ルーマニアのテオドル・バコンスキ外相とは、ルーマニアが黒海経済協力機構の(順番性の)代表になったため、今後の同機構の仕事について相談したと語り、スイスのミシュリン・カルミ=レ連邦大臣兼外務大臣とは、イラン問題に関して行われた会議とトルコとアルメニアの関係の進展について話しあったと述べた。

ダウトオールは明日(2月5日)もアメリカのヒラリー・クリントン国務長官に加え、フランス、ブルガリア、アゼルバイジャンの外相と会談を行い、チャンスがあれば国連のパン・ギムン事務総長、NATOのアナス・フォー・ラスムセン事務総長とも会談すると述べた。

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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:21356 )