脱税の増加率は470%―原因は税制混乱
2011年02月04日付 Zaman 紙

消費者協会連盟(TÜDEF)のアリ・チェティン副会長は、財務省における税務調査会の調査によれば、昨年度トルコにおける脱税増加率が前年比470%であったと述べ、 「脱税がこれほどまでに増加する原因は、次々に出される新税と、社会保障機構(SGK)による税免除にある」と述べた。

チェティン副会長が出したプレスリリースは、財務省の税務調査会が行った2010年度の税務調査において、納税者は100リラの収入のうち82.5リラを申告せずに脱税し、申告されているのは、たったの17.5リラに過ぎないことが明らかになったとしている。これは単純計算でも、1リラが申告されているのに対し、4.7リラが脱税されていることになると語ったチェティン副会長は、今回の調査対象となった3千人の納税者が370億リラを申告したのに対し、1740億リラが申告されていないことが判明したと述べた。

■「銀行・保険取引税(BITT)の対象となる銀行などの組織も、5分の1の割合で脱税を行っている」

チェティン副会長は、税務調査会の調査によれば、法人税における脱税の割合は59%を占め、会社経営者ではない商店主や、商工業者、個人事業主の医師や弁護士といった所得税納税者による脱税の割合が実に70%であると語り、次のように続けた。

「銀行を筆頭とした、銀行・保険取引税の対象となるところでも、20%の割合で脱税を行っていることが証明され、報告書に記載された。AKP政権は、トルコの歴史の中で類を見ないほど、脱税者に恩赦の措置を取っている。国会で審議されている税制一括法案でも金やダイアモンドの密輸業者、脱税をおこなっている企業、銀行、無保険の労働者を働かせている者など、様々な脱税者に恩赦を与えている。これほどまでに脱税の増加率が高まったのも、次々に行われる課税と社会保険機構による税免除に原因がある。何故なら、脱税者はこの国で不正を行っても罪に問われないことを知っているからである。その結果、脱税増加率が実に470%という値になったのだ。」

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( 翻訳者:沓澤実紗子 )
( 記事ID:21359 )