税制一括法案の「フレックスタイム制度」、野党反対のなか国会本会議通過
2011年02月05日付 Hurriyet 紙

オメル・ディンチェル労働社会保障相は、野党からの税制一括法案に含まれる労働形態に関連する部分の取り下げ要求に対して、「対話する価値すらない」と発言。議論を巻き起こした「フレックスタイム制度」を含む法案が国会本会議を通過した。

労働組合が反対していた税制一括法案の労働形態に関連する部分は、クズライでの事件のおかげで国会を通過した。短縮労働、在宅勤務、待機労働といったフレックスタイム労働モデルなどの議論を呼んでいた条項が、本会議で可決された。オメル・ディンチェル労働社会保障相は、法案の労働形態に関連する部分を取り下げてほしいという野党の要求を、「全く理にかなっていない。話し合う価値もない」と突っぱねた。

■未明に及んだ討議

国会本会議は、労働形態に関する法案について労働者がデモを行っていた時間帯に開始した討議を午前4時まで続けた。野党が頻繁に調査要求や動議などで会議を妨害しようと試みたが、与党公正発展党(AKP)のグループの参加に問題は起きなかった。タイイプ・エルドアン首相も深夜に議会での投票に参加している。4日に国会で可決された法案によると、全体的な、業種ごとの、さらには地域的な経済危機をうけ、職場で3ヶ月以内に限り短縮労働が許される。短縮労働賃金は失業保険から支払われる。支払は毎日の総賃金の60%の予定。最低総賃金の1.5倍以下とされる。閣議は、短縮労働の賃金支払い期間を6ヶ月まで延長することもできる。

■理にかなった要求ではない

4日のNTVで税制一括法案についての批判に答えたディンチェル大臣は、野党が「法案の労働形態に関する部分を取り下げ、委員会で再討議するべき」と要求していることに関して次のように述べた。「これらはどれひとつとして理にかなった要求ではないと考える。ただ政治的戦略によって語られているのであり、戦略として法案の可決を妨げようとする行動と思っている。全く理にかなったものでなく、話し合う価値すらない。この法案は可決されるべきだ。トルコに300万人の失業者がいると野党が批判するのであれば、その人々に仕事をさせようとしている労働省を支持するべきだ」

■労働者も警察も民主主義を身につけるべき

ディンチェル大臣はさらに、社会的事件の中で明らかになったイメージに関する質問について、この問題は民主主義を身につけるにしたがって除かれるだろうと話した。デモをする労働者も、警察も、民主主義をみにつけるべきだと強調し、「これに成功しなければ、この緊張は続くだろう。警察が行き過ぎた力をふりかざすのは間違っていると思う。民主主義をみにつけた時、明らかになるだろう」と述べた。

■労働組合の反発を引き起こしている条項は

一週間の労働時間が30時間以下で、フレックス労働タイプを含むパートタイム労働契約で働いている被保険労働者は、パートタイムとして働いた月については、フルタイムとの差の時間を借りていることになる。借りているこの時間は、労働契約に基づき決定される労働期間と同様、保険がカバーする期間として扱われる。
新規に雇用される人々の試用期間は4ヶ月まで延長可能。労働者は「呼び出しに応じて」週に20時間、働くことができる。このような契約形態では労働者の権利は通常より少ない場合もある。出来高、あるいは単価ごと賃金で働く人々は、「書面契約に基づく雇用関係」という形態で、在宅で働くことができる。

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( 翻訳者:川原田喜子 )
( 記事ID:21372 )