エジプトのデモに関して、サウジアラビアのウラマーが発言
2011年02月06日付 Al-Nahar 紙

■ サウジアラビアの大ムフティー、アラブ・イスラーム諸国を分割する陰謀を警戒

2011年02月06日『ナハール』

【ジェッダ:ロイター・UPI通信】

昨日(5日)のサウジアラビア各紙によれば、同国の大ムフティー、アブドゥルアズィーズ・アールッシャイフ師は、エジプトやチュニジアその他の場所で起きている反政府抗議行動を批判し、混沌を流布するための反イスラーム主義者らの陰謀に他ならないと評した。

また、エジプトやチュニジア、その他のアラブ諸国で続いている抗議行動はイスラームに敵対する者らの陰謀に他ならず、アラブ・イスラーム諸国の分裂を目論んでいるとの懸念を表明した。

『アッシャルク・アル=アウサト』紙は、「こうした混沌とした状況はイスラームに敵対する者らとその追従者らによってもたらされたもの」であり、一連のデモが流血の事態や破壊・略奪行為を招いたとの同師の発言を報じた。

それに対して、サウジアラビア・シニア・ウラマー評議会メンバー、サーリハ・アル=ラハイダーン師はエジプトのフスニー・ムバーラク大統領に辞職を要請し、エジプト街頭を席巻した、大統領支持派と反対派による混沌と破壊行為の終息を求めた。

アル=ラハイダーン師はサウジアラビアのテレビ局、マジュド・チャンネルで放送された「アル=ジャワーブ・アル=カーフィー[充分な答え]」という番組の中で、「広場で一日を過ごすデモ参加者らの要求を実現し、彼らの要求を十分に聞き入れることで流血の事態を阻止し、治安を維持することができる。もちろん、そうすることによってエジプトの人々は、世論を分断し、混沌を生み出すような動乱とは程遠い日常生活を送ることができる」と発言した。また、「イスラーム教は財産と自己の堅守を教える宗教であり、エジプトで最近見られたデモ参加者による破壊・略奪行為はイスラーム教徒のすることではない」と語った。

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:秋山俊介 )
( 記事ID:21379 )