米仏、エジプトの民主的政権移行を改めてよびかけ
2011年02月09日付 al-Quds al-Arabi 紙

■ 米仏、エジプトの民主的政権移行を改めてよびかけ

2011年02月09日『クドゥス・アラビー』

【ワシントン:本紙】 

火曜(8日)、フランスとアメリカ合衆国は改めてエジプトの民主的政権移行を要請した。ロバート・ゲーツ米国防長官は、移行を“基本的なこと”と表した。一方、フランスのアラン・ジュペ国防大臣はエジプトに民主的な勢力が出現することを求めた。

ゲーツ長官は、ムバーラク大統領退陣を求めるデモ開始当初からのオバマ大統領の立場を繰り返し、この民主的政権移行は秩序あるかたちでなされるべきと述べ、政府が誓約した改革は即時に適用されるべきだとした。1月25日以来のエジプト情勢に初めてコメントした同長官は、約束を果たし前進を続けることが基本であると発言した。

ゲーツ長官は、エジプト軍の行動を理想的と評し、デモ参加者に対峙した際の軍が「大いなる自制の能力」を発揮して民主主義の前進に貢献したと強調した。

ゲーツ長官とジュぺ国防相は、ペンタゴンで行われた45分間の会談の中でチュニジア・エジプト情勢を協議した。ジュペ国防相は、エジプトが民主化へ前進することを利益とみなすというのがフランスの明白な立場であると述べた。

共同記者会見で仏国防相は、次のように述べた。

「我々は、エジプトでのプロセスが暴力の行使なく、最速で行われることを望んでいる。」

「長年これらの国々の多くの指導者たちは、『われわれを指導者と認めるか、もしくはイスラーム的[過激派による]混沌状態を招くか』と迫ってきた。今日、我々は民主的な勢力の勃興を見ている。過去には、残念なことに選挙後に民主主義が抑えられてきたが、その勢力はそのようなことはしないだろう。」

中東の大衆の“目覚め”が攻撃性を伴って伝播していく可能性はないかとの質問に答え、ゲーツ長官は、中東地域の政治家たちは民衆の不満に対処しなければならないと述べた。同長官は更に、「チュニジアやエジプトで起きた出来事は不満を自発的に表現したものである。我々は長い間これらの不満を見ており、中東地域の諸政府に、この懸念に対処する必要があると話してきた。チュニジアやエジプトで起きたことを中東地域のその他の諸政府は教訓とし、大衆の状況を改善する措置をとることを望んでいる」と述べた。

また、ジュペ国防相は国際社会の役割について、民主的政権移行のために、また、状況を悪化させないために圧力をかけ続けることだと述べた。

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( 翻訳者:松尾愛 )
( 記事ID:21417 )