ヨルダン下院副議長、パレスチナ系ヨルダン人からの国籍剥奪を再び非難
2011年02月07日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ヨルダン下院副議長、パレスチナ系ヨルダン人からの国籍剥奪を再び非難
■アッバース大統領やクレイ元首相らパレスチナ指導部にはヨルダン国籍が付与されていると明かす
2011年02月07日『クドゥス・アラビー』紙
【アンマン:バッサーム・アル=バダーリーン】
ヨルダン下院のナンバー2であるアーティフ・アル=タラーウナ氏は、パレスチナ人としての国民性の強化とパレスチナ国家樹立を可能にさせるという口実により[パレスチナ系]ヨルダン国民から国籍が剥奪されている一方で、パレスチナの和平交渉団のメンバーや自治政府高官らがヨルダン国籍と国民番号を獲得していると明らかにした。
タラーウナ下院副議長は、「権利と義務を平等に享受しているわが国の社会グループに属する一部の国民から国籍が剥奪されている限り、ヨルダンで政治的・社会的改革が行われることはない」と強調した。
また、同副議長は「ジョー・サット」局が放送したテレビ番組内で、「国民的統一や憲法が保障する人権の擁護が守られない限り、真の改革はありえない」と語り、パレスチナ系ヨルダン国民から国籍を剥奪するという決定を下したことは国民的な統一を損なうものであると指摘した。
さらに同副議長は、パレスチナ人の国民アイデンティティーの保護を口実にヨルダン国民から国籍が剥奪されている一方で、パレスチナの和平交渉担当者や自治政府の幹部らが同国籍を獲得していることは「理にかなっていない」として、「矛盾を感じている」と語った。
ヨルダン民生局の記録によれば、パレスチナ自治政府の指導部の中で要職に就く者たちが、実際にヨルダン国民番号を付与されて登録されている。これは、彼らがヨルダン政府に対してパレスチナ人のアイデンティティーを確立するよう求めながら、彼ら自身はヨルダン国籍を保持している、ということを意味している。
かつて地元の報道では、自治政府の要人の中で、マフムード・アッバース大統領自身と彼の子供全員、そしてアフマド・クレイ元首相の一家全員がヨルダン国籍を保持していると伝えられていた。更に、〔ファタハ中央委員会メンバーの〕ムハンマド・ダハラーン氏やナビール・アブー・ラディナ大統領報道官がヨルダンの公的な身分証明書を保持しているとされている。
(後略)
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( 翻訳者:神田春奈 )
( 記事ID:21422 )