エジプト各地で労働者数千人が賃上げを求めるデモ
2011年02月09日付 al-Quds al-Arabi 紙

■労働者数千人がエジプト各地で賃上げを求めるデモ

2011年02月09日『クドゥス・アラビー』

【カイロ】

エジプト各地で水曜日〔9日〕、数千人の労働者が賃金引き上げや労働条件の改善を要求する抗議活動を行い、フスニー・ムバーラク大統領の辞任を求めるデモへの支持を表明した。

労働組合筋と目撃者の証言によれば、ヘルワーン県にあるコークスと基礎化学品を取り扱う会社では、水曜日に約4000人の労働者がストライキや労働争議を表明したという。同県はカイロ南部に位置し、エジプトの工業が幾つか集中している。

デモ隊は、賃金引き上げと一時雇用者の地位の安定化、出来高に応じた報奨金の支払い、汚職対策を要求しながら、カイロ中心部のタハリール広場で抗議活動を行うデモ隊との団結を表明した。

労働者の社会的・経済的権利を擁護する市民団体である労働組合・労働者サービスセンターは、声明の中で、「ヘルワーン県にあるヘルワーン絹工業会社では、約2000人の労働者が社内でデモを組織し、同社の代表取締役社長の罷免を要求した」と述べた。

ナイル川のデルタ地帯に位置するガルビーヤ県のマハッラ市では、「マハッラ紡績会社」の数百人の労働者たちが朝から事務所前で座り込みのデモを行い、先延ばしにされている昇進の実施を要求した。

労働者たちは、同社の取締役社長の辞職を求めて、午後三時のシフト勤務終了後には全社員がデモ隊に合流すると強調した。同社は、負債による莫大な利子を国に肩代わりしてもらっていたにも関わらず、現社長の就任以来経営難に苦しんでいた。

ガルビーヤ県にある「カフル・アッ=ジヤート病院」でも、約1500人の労働者が滞っている報奨金の支払いを求めて病院内で抗議の声を上げた。抗議行動は看護局から始まり、その後医師やその他の病院関係者が加わった。

スエズ県では、国営鉄鋼会社の労働者400人以上が賃金引上げを求めて抗議を開始した。労働者たちは、ここ数年間報奨金や手当てを受け取っていないこと、また同社の平均賃金が600エジプトポンド、即ち100米ドルをわずかに上回る額でしかないことを訴えた。

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( 翻訳者:石川貴子 )
( 記事ID:21495 )