公正発展党(AKP)は来週(2月第4週)、選挙に関する案を国会に提出し、また、3月1日火曜日の総会で総選挙が6月12日に行われる旨の決定がなされる予定だ。総選挙の日程が決定したら、各政党の選挙戦は本格化することになる。各政党は選挙のマニフェスト作成と候補者確定にも取り組むことになる。
2月8日のAKP中央執行委員会(MYK)では、2011年の総選挙が6月12日に行われることに関しては3月1日に決定されるとし、また、総選挙に関する案は2月第4週の国会で発表される予定である。民族主義者行動党(MHP)は、AKPより早く、総選挙の日程を6月12日とする法案を、先週議会に提出していた。
総選挙の日程は3月1日に議会総会で決定され、3月2日には官報で発表されることになる。各政党は本格的に候補者リスト作成に取り組み始める。各党首はといえば、日程決定後選挙活動を活発化させるだろう。
■大臣3名は辞任
選挙日程が官報で発表されてから5日後、憲法第114条により、ベシル・アタライ内務大臣、サードゥッラー・エルギン法務大臣、ビナリ・ユルドゥルム運輸大臣の3名は辞任しなければならない。この3名の後任は、憲法に則って、首相が議会か議会外から任命することになる。2007年の選挙であったように、首相は3名の大臣を議会外から任命するつもりだ。ブルハン・クズトルコ大国民議会憲法委員会長は、「憲法」第114条により総選挙前に法務・内務・運輸各大臣が辞任しなければならないのは不必要なことであり、寧ろ本当に辞職する必要があるのは財務大臣だとした。議会に会派を持つ政党に対し、「よければすぐにでもこの条項を改正するか削除しましょう」と言った。
■立候補予定の公務員は辞職
選挙日程が官報に発表されてから1週間後の3月9日には、立候補する予定の公務員も現職を辞めなければならない。立候補する裁判官、検事、高等裁判所職員、教員、公務員、市長、士官、下士官、市議会議員、県議会議員は、選挙日程発表から7日間以内に辞職することになる。
トルコ商工会議所連合、トルコ弁護士連合、トルコ医師会、トルコ薬剤師連合、トルコ小売業者・技術者連盟、トルコ労働組合、株式投資組合、トルコ経営者団体連盟、建築家・エンジニア協会、公務員労組、公務員組合などの協会、連盟、組合の会長や幹部が国会議員に立候補する場合は、1週間以内に現職を辞めなければならない。これら協会、連合などの一般会員などは辞職しても前職に戻ることもできるが、各会長や幹部は前職に戻ることはできない。
■各党で議員選出
選挙日程が確定すると、各党内では候補者選出にしのぎを削ることになる。注目は候補者リストだ。AKPでは、エルドアン首相が現職議員達のこの4年間の功績を考慮するとされているが、現在の議員の60%はリストから除外されるとの噂もある。共和人民党(CHP)においても大規模改造が予想されているが、MHPでは現職議員の大多数がそのままリストに残ると言われている。平和民主党(BDP)では、2007年の選挙の際のように、「無所属候補」方式が適用され、次期はほとんど新たなメンバーで取り組んでいくとされている。
■AKPのマニフェストは4月公開
議会に会派を持つ政党のなかで、マニフェストを公開したのはMHPだけであり、選挙日程決定後はAKPとCHPの選挙マニフェストが注目される。エルドアン首相が「我々の選挙マニフェストは向こう13年を見越したものです」と話した後、AKPでは大掛かりな選挙マニフェスト作成過程が続いており、4月に選挙マニフェストが公開されると予想されている。AKPの選挙マニフェストの焦点は、再び、新憲法、民主主義それに自由となる。
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( 翻訳者:津久井優 )
( 記事ID:21566 )