カダフィー子息「リビアをイタリアやトルコに渡さない」発言にトルコ外相コメント
2011年02月21日付 Radikal 紙
アフメト・ダヴトオール外相は、カダフィー子息の『リビアはイタリアにもトルコにも渡さない』発言についてコメントした。
アフメト・ダヴトオール外相は、ムアンマル・カダフィー氏の子息サイフルイスラーム・カダフィー氏がしたとされる『リビアはイタリアにもトルコにも渡さない』発言について、カダフィーが実際、このような表現を用いたと述べた。
ダヴトオール外相は「私たちはリビアをずっと友好国、兄弟国であると見てきました。この発言は、言葉を取り違えたか、もしくは間違った認識に基づくものだと考えています」と話し、「過去において全てのものを分かち合い、今日も全てのものを分かち合っており、明日以降も全てのものを分かち合っていくつもりです」と続けた。
また、ベンガジ港に向けて出港した船舶について審査を行い計算をしてが、その結果一番早く港に到着する船はIDO社のフェリーボートであると確定した、とした。外相は、明日(22日)の到着の予定だと話した。
またダヴトオール外相は、ドイツの外相との面会についての報道陣からの質問で、ドイツ外相とイランで拘束されたドイツ人新聞記者らについて話し合い、ドイツ外相が、昨日(20日)記者が無事解放されたことについて喜びを伝えたと明らかにした。
ダヴトオール外相は、チュニジアの主要な反政府組織の指導者の一人ラシド・ガンヌシ氏及び市民団体の代表者と話し合いを行う予定である。
■リビアにあるすべての手段を活用する
ダウトオール外相はリビアの展開を注意深く見守っていると語り、リビアの今後の対応を検討するため、昨晩、調整会議が開かれ、その会議で決定された内容が今日から(進歩に向け)一歩ずつ実現し始めたと述べた。
ダヴトオール外相は、リビアでの優先事項はトルコ国民の安全であると繰り返し、この枠組みで土曜日より、トルコ国民の避難活動を開始させたこと、しかしベンガジの情勢不安の影響で、ベンガジの空港では離発着ができない状態であることを明らかにした。
ダヴトオール外相は、リビアでの(トルコ国民避難にむけての)あらゆる可能性、つまり空路、海路そして陸路のあらゆるルートを検討し、トリポリから約550人のトルコ国民を避難させることを明らかにした。
ダヴトオール外相は、今日2隻の船舶がベンガジに向けて、別の1隻もメルスィンから出発し、海軍護衛のもと航行していることを明らかにした。また、これらの船舶は12機の飛行機を搭載できるだけの規模であると説明し、一方で(いまだ確保できていない)陸路ルート確保のため今後も働きかけると話した。
ダヴトオール外相は「政府はあらゆる可能性を模索しながら、2万5000人のトルコ国民を確実に安全な場所に避難させることにつとめている」と話した。また、親戚がリビアに取り残され心配に思っている人々も、政府ができる限りのことを行っていることを信じてほしいと語り、危機対策本部を設け一丸となって働きかけ続け、国民の協力のもとこの困難な状況を乗り越えようと話した。
ダヴトオール外相は、この問題解決に協力を惜しまない各方面に感謝の意を述べ、国民にも我慢強く事態の進展を見守ってほしいと呼び掛けた。また海路での避難が一歩前進するであろうとも語った。
■「トルコ国民の所在が一人ひとり特定されている」
ダヴトオール外相は、昨晩開かれた会議で、リビアに滞在するトルコ国民の所在が特定され、彼らは混乱した状況に直面していることを、また安全な場所にいるトルコ国民はそのままそこに留まることになると話した。
ダヴトオール外相は「どの村に、どの工場にトルコ国民がどれだけいるか、その全ての情報を把握しており、これらの人々にいつでも手を差し伸べることができる状況にある」と話し、トルコ国民が特定の地域に集まり、そこから移動させるために必要な手配をしていると語った。また、国民の食料の確保については、複数の企業から支援の申し出があったことを明らかにした。
■活発化する外交
ダヴトオール外相は今朝の会合のあと一番に、(リビアの)外務大臣に就いていた元リビア大使のモウレッディ・ケフィ氏と外務省で面会し、リビア情勢の進展について意見を交わした。任務以来初めてダヴトオール外相と対面したケフィ氏だが、過去にトルコ大使を務めていたことが明らかとなった。
ダヴトオール外相はその後、チュニジアの国会の与野党の代表者たちと会合した。外相は、社会主義者党、自由進歩党、緑のチュニジア党、公正発展党、進歩民主党、進歩のための緑の党、民主統一党、革新運動の代表者らと対談したことが明らかにされた。
ダヴトオール外相は「トルコ共和国及び欧州評議会として、この歴史的変革において、いかなる協力の準備も整っている」と語り、特にチュニジアとのつながりを強調し、この国の手助けとなるためにできる限りのことを行う構えにあると述べた。
ダヴトオール外相は「チュニジアが、この歴史的変革から力強く一歩踏み出すことを信じている」と話した。
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( 翻訳者:池永大駿 )
( 記事ID:21590 )