国際刑事裁判所、リビアでの人権侵害に対し訴追する姿勢
2011年03月01日付 al-Hayat 紙
■国際刑事裁判所:リビアで行われている犯罪は処罰を免れない
2011年03月01日 『アル=ハヤート』
【ニューヨーク:ラーギダ・ディルガーム】
国際刑事裁判所(ICC)のルイス・モレノ・オカンポ主任検察官は昨日[2月28日]、ICC検察局の声明の中で、「ムアンマル・カッザーフィー(カダフィ)大佐の部隊がリビア市民を攻撃しているとの情報がある」、「これらの攻撃は人道に対する罪である可能性があり、阻止せねばならない」と述べた。そして、検察局が「迅速かつ公正な」措置をとることを強調しながら、「犯罪に関与した首脳部は処罰を免れない」と断言した。
ICC検察局は、告発されている犯罪が行われたことを断定するような写真や映像の入手に努めている。また、犯罪に関与した疑いのある組織を率いて監督している当局の実態について情報を得るために、リビア軍の将校や政府高官らと接触を行っている。
声明によると、「現在ICC検察局は、広範囲に亘る攻撃についての訴えや一般市民に対する攻撃の手口について捜査している。それ以外にも、ICCローマ規程が定めたその他の法的要件についても違反がないか調査中だ」という。
また声明では、「ICC検察局は公正にこの問題へ対処せねばならない。次の動きについては、調査を開始するかどうかの決定次第だろう。その後、証拠を収集し、より重い責任を負っていると確認された者たちに対して逮捕状を請求する」と言及されている。
国連の安保理決議1970号(2011年)は、リビア情勢に関してICCに司法上の手続きを付託することを定めている。
その一方で、アラブ諸国やアフリカ諸国は、「リビア共和国の国連人権理事会のメンバー資格停止に関して、同諸国が国連総会に決議案を提出することを請け負う」との国連レバノン常駐代表ナワーフ・サラーム氏による提案を支持した。これは、西欧諸国の主導によってこの種の動きが行われないためのものである。
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( 翻訳者:桑原奈緒子 )
( 記事ID:21698 )