バグダード「後悔の日」:「切られた」指の写真を掲げデモ
2011年03月06日付 al-Hayat 紙


■バグダード「後悔の日」:「切られた」指の写真を掲げデモ

2011年03月06日『アル=ハヤート』

【バグダード:ハルード・アル=アーミリー】

国民議会選挙から丸一年が経つことを機に、市民活動家たちや各種団体がフェイスブック上で呼びかけ、明日(7日)バグダード他のイラク各都市で「後悔の日デモ」が繰り広げられる。

デモ発起人たちは、タハリール[解放]広場の参加者たちが切断された指を表すプラカードを掲げ行進するという計画を立てている。議会選挙を行ってから丸一年が経った今も、公共サービスの分野において何一つプラスの方向に変化していないことをふまえ、選挙に参加した事へのイラク国民の後悔の念を表現するとしている。

民主組織代表の市民アリー・サアドゥーン氏は本紙の取材にこたえ、「デモはバグダードの中心、タハリール広場で行われ、議会選挙に参加した市民の後悔を表現する写真やイメージを掲げることになっている」と述べた。

さらに同氏は、「そのイメージの多くは、切られた指を表したものになるだろう。これは以前あるデモの参加者が掲げた写真に着想を得それを模倣したものだが、その写真では男が紫に染め抜かれた自分の指に噛みついており[訳注:選挙の際、指をインクに浸して拇印を押すことにより本人証明とする]、自分が議会選挙に参加したことを悔しく思う気持ちを表現していた」、「デモに使用する写真のプリントは全てすんでおり、イラク後悔の日当日、タハリール広場に集まる人々に配られる予定だ」と説明した。

同様に、「フェイスブック」内のサイトでも、明日月曜日のデモに参加するイラク国民にむけ、一年前の選挙でインクに浸した指を赤色に染め、後悔の念を表現しようと呼びかけている。

フェイスブック上のとくに有名なサイトは、「バグダードはカンダハール[アフガニスタンの首都]にはならない」、「ビラー・サムト(沈黙せずに)」、「青の革命」である。これらのサイトは、どのようにデモが行われるかを説明し、参加者たちに平和的なデモの規則を守るよう説き、デモのスローガンを固持するよう呼び掛けた。スローガンは、青インクに浸した指を赤で染め、さらに切断したイメージによって象徴される。

イラク政府はこのデモへの対応をまだ発表していない。このデモは、[バグダードの]サアドゥーン通り、バーブ・シャルキー地区他で車の流れを妨げることになるとみられる。今回は、これまで行われたデモのように金曜日ではなく平日に予定されており、事前告知なしに外出制限を課すことは困難である。

文化グループ「わたしの権利は何処?」は、タハリール広場内に常設の抗議テントを設置し、作家や文化人、ライターたちの一団がそこに滞在する計画をたてている。グループ事務局長アフマド・アブドゥルワーヒドが本紙に述べたところによると、「テントはウンマ公園内に設置の予定で、公共サービスの提供、政治改革、汚職追放といった国民の要請にイラク政府が応えるまで、抗議の座り込みをする人々がそこに居るということにする」。

この2週間イラクでは、市民活動家、大学生、失業者たちによるデモや座り込みが相次いでおり、先週金曜(4日)の「尊厳の金曜日」デモでは、大学を出たものの職に就けない若者たちが卒業式の衣装で参加した。


Tweet

Tweet
シェア


原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:梶原夏海 )
( 記事ID:21738 )