国家保安局を軍が掌握、書類を保全 テロとの戦いに関わる秘密文書の漏洩を防ぐよう米政府が指示したとの報道も
2011年03月07日付 Al-Ahram紙

■“国家保安局”国家の崩壊、本部を軍が掌握
■ダマンフールに秘密墓地、電気ショックによる拷問部屋も

2011年03月07日付『アル=アハラーム』紙

【カイロ:ナージー・ジュルジャーウィー、ムハンマド・シューマーン、ムハンマド・ドゥンヤー、イスマーイール・ジュムア、サーミフ・ラーシーン】

アブドゥルマジード・マフムード検事総長の決定を執行し、昨日軍はドッキおよび10月6日市の国家保安局から、警官と内務省職員全員を退去させた。市民からの襲撃に備えての措置である。

一昨日に焼却や裁断を免れた全ての証拠資料や記録を含め、両建物は軍の管理下に入った。

検察チームが全書類を調査し、保全するために両建物に向かったことで、周りに集まっていた数百人の市民の間には大いに安堵感が広がった。市民はそれぞれが入手した書類や記録を、検事チームのメンバーに進んで差し出した。書類のいくつかは部分的に焼けていたが、いくつかは完全に無事だった。市民側の代表者が2つの建物の内部や地下の秘密の部屋に拘束者がいないことを確かめた後、市民は静かに立ち去った。

軍は一昨日深夜にも、ナセルシティーの国家保安局について同様の手段を講じた。ここでも数百人の市民が、国家保安局の建物内部から大量の秘密書類や記録の救出に成功していた。中でも重要なのは、前局長が警官たちに対し、国中の全ての局で保存されている書類を早急に裁断するよう求めた内部指令だ。その内部指令は注目を避けるため、書類の焼却は避ける必要性も強調していた。幾つかの無事だった秘密記録や文書は、保安局の警官と政府高官や大臣、公人、実業家や報道関係者との関係をめぐるスキャンダルを明らかにした。

また、廃棄を免れた秘密文書は、過去30年間の国家保安局の活動に対するエジプト国民の怒りを抑えるための保安局の見解についても物語っていた。その文書では、1月25日革命の要求に応えて形式的には保安局の解体を発表しつつも、新しい名称の下でその仕事は存続させるよう提案されていたのである。容疑もなしに無期限の無差別勾留をしたり、拷問を行ったり、無実の人を虐待して罪状をでっち上げたりといった犯罪のために、同局の警官たちが処罰されるのを逃れるためだ。

中でもダマンフール市の国家保安局は、市民に最も恐れられていた施設の一つだった。そこには電気ショックによる拷問用の独房があり、建物脇には犠牲者の遺体を処理する秘密墓地もあった。

国家保安局の完全制圧と書類の保全と同時に検察は、保安局の責任者たちが記録を廃棄しようとした動機について、広範な捜査を始めた。

一方、イスラエルのウェブサイト「Debaka」は、アフガン侵攻開始以降のテロとの戦いにおけるアメリカ政府の政策に関わる可能性のある国家保安局の文書が流出する可能性を防ぐようにとのバラク・オバマ米大統領の指示を、ロバート・ゲーツ国防相がカイロに伝えたと報じた。

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(翻訳者:石川貴子)
(記事ID:21766)