リビア:決議1973は効力を失った
2011年03月20日付 al-Quds al-Arabi 紙
■リビア:決議1973は有効期間が終了、安保理緊急会合を呼びかけ
2011年03月20日『クドゥス・アラビー』
【トリポリ】
土曜[19日]の夜、リビアは、連合軍機がムアンマル・カッザーフィー(カダフィ)大佐の軍を爆撃した後、停戦を訴え飛行制限区域を設けた安保理決議1973について「その有効期間は終了した」として、安保理緊急会合の開催を呼びかけた。
リビア外務省声明は次のように述べた。
「飛行制限地域を課した決議1973号はの有効期限は終了した。フランスがその飛行制限地域を破ったため、大リビア・アラブ社会主義人民ジャマーヒリーヤ国は、自国を防衛すべく軍用機ならびに民間機を使用する権利を有する。」
また声明は、「独立国で国連加盟国たるリビアに対し、米英仏による侵略が発生した。この事態は国際社会の安全と平和を脅かすものである」として「緊急安保理会合開催」を呼びかけている。
声明によれば、「陸海ミサイル弾による攻撃」が、「リビア西部の民間居住地域多数」を標的としたため、「民間人多数が犠牲となり、道路、病院、空港等の民間施設がダメージを受けた」。
GMT16:45に行われた仏軍による最初の爆撃は、カッザーフィー軍の軍用車両を標的にした。攻撃地点は不明とされるが、約20機のラファールならびにミラージュ型戦闘機がリビア上空を旋回した。
決議1973は、民間人への攻撃を完全に停止することを要請し、リビア上空に飛行制限区域を課している。また同時に、カッザーフィー支持軍にリビア革命弾圧を止めさせるための軍事攻撃を許可している。[体制の弾圧により]既に死者は数百にのぼり、30万が国外へ避難した。
(本記事は
Asahi中東マガジンでも紹介されています。)
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( 翻訳者:十倉桐子 )
( 記事ID:21874 )