フランスで二カーブ禁止法施行
2011年04月12日付 al-Hayat 紙

■ 二カーブ禁止初日に反発、フランス当局は同法適用の難しさを認める

2011年04月12日付『アル=ハヤート』紙

【パリ:アルレット・フーリー】

フランスで公の場所での二カーブ及びブルカの着用を禁止する法律の適用が昨日始まり、同国はこのような法律を施行するヨーロッパ諸国の中で初めての国となった。クロード・ゲヤン内相は同法適用の難しさを認めたものの、適用初日に直面した多くの反発に拘わらず同法が「尊重されるだろう」と強調した。

昨年10月11日に可決されたニカーブ及びブルカ禁止法は、着用している人の身元を識別できないようなかたちで顔の輪郭を隠すような覆いを一切禁じている。

同法は街頭、商店、公園、公共交通機関といった公の場所にいる全ての人を適用対象としており、違反者には150ユーロ以下の罰金または市民更正訓練への参加が課され、女性に二カーブの着用を強制した者には1年間の禁固刑と3万ユーロの罰金が課される。ただし強制された女性が未成年者であった場合には罰則は倍加 される。

同法では警察官が履行を常時監視する任を負うことが定められているが、遵守を拒否した女性や警察署に連行した女性の身元確認のため二カーブを脱がせる権限は与えられていない。

同法の採用に先立っては激しい論争が展開され、伝統的な右派と左派の区分を越えた対立を巻き起こし、右派及び左派それぞれのなかで反対と支持の声が上がった。

支持派の立場は、宗教的帰属を市民権より優先させる急進的グループによる世俗主義国家内の公的空間への侵食の試みからフランス社会を守る必要性に主軸を置いている。それに対して反対派は、ブルカや二カーブを禁止するために法律に訴えることは、フランスで殆ど注目されない程度の現象に対する過剰な反応になると考えている。ヨーロッパでは最も多い400万人から600万人のイスラーム教徒が暮らすフランスにおいて、(ニカーブやブルカを着用しているのは)イスラーム教に改宗したフランス人女性も含め約2000人に過ぎない のである。

(後略)

Tweet

Tweet
シェア


原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:片山満祐子 )
( 記事ID:22107 )