ウルファ選出議員AKP候補者リストから外れ、反旗―背後にはイゾル部族
2011年04月12日付 Milliyet 紙
CHP議員との乱闘事件の際のイゾル議員
CHP議員との乱闘事件の際のイゾル議員

シャンルウルファ選出の国会議員ズルフィカル・イゾル氏は、AKP候補者リストから外れるやAKPから離党し、無所属候補者となった。
(イゾル議員が属する)イゾル部族は東部と南東部の12県に分布し、人口100万人以上であるとされている。

6月12日に予定されている総選挙での(AKP)候補者リストから外れ、無所属候補者となったAKP(公正発展党)のシャンルウルファ選出の国会議員ズルフィカル・イゾル氏は、AKPを離党した。離党する旨を公証人を通じてAKP党本部に伝えたイゾル氏は、「町全体に対してなされる不当行為に反対し、抗議の意味を込め、私も創設に加わった公正発展党を離党した」と述べた。

無所属候補者として選挙に参加するため、昨日申請を行った国会議員のズルフィカル・イゾル氏は、AKPから離党したことを公表した。創設に関わったAKPのもと、何年も党に貢献してきたことを説明したイゾル氏は、「残念ながらAKPは、シャンルウルファから候補者にすべき12名を選ぶことができなかった。公表されたリストはシャンルウルファのあらゆる層を、そして党の支持基盤を不快にしている。シャンルウルファを、そしてこの地域の慣習や習慣を知らない人たちがリストに入ってしまった。シャンルウルファと私が属するイゾル部族の要請に基づき、私は無所属候補者となった」と述べた。

無所属候補者となる決意をした後、創設に関わったAKPから離党したことを明かしたイゾル氏は、「公証人を通じて離党届を党本部に提出した。私は自分が創設したAKPが好きであったが、今回の不正な扱いをうけて、ここにとどまるのは不可能となった」と説明した。

■イゾル氏の立候補でAKPは窮地に

NTVニュースによると、現在シャンルウルファには一人のBDP(平和民主党)国会議員と一人の無所属の国会議員がおり、今回の選挙で11人の議員を選ぶことになる。AKPについては今朝までに8人の国会議員がいる。しかし、候補者リストに名前が載らなかったズルカフィル・イゾル氏は党から離党し、無所属候補者となった。イゾル氏は、トルコ最大の部族のリーダーでその地域で非常に強大な力を持つ人物である。それゆえ今回の選挙に当選するのは確実視されている。

イゾル氏の名がAKPのリストに載っていないということは、シャンルウルファだけでなく、シャンルウルファを筆頭に、マラトゥヤ、エラズー、ディヤルバクル、アドゥヤマン、マルディン、トゥンジェリにおける有権者の動向にも影響を及ぼす。ズルフィカル・イゾル氏によると、部族の人口は100万人以上。イゾル氏は昨年5月にエルドアン首相の財産を巡り、CHP(共和人民党)党員らと殴り合いのけんかをおこなっていた。

■エルドアン首相のために指を骨折

昨年、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相の財産を巡って議論が白熱した国会で、シャンルウルファ選出のズルカフィル・イゾル氏はCHP議員らに立腹し、肘掛椅子を殴って小指を骨折したが、「なぜ候補者に指名されないのかタイイプ・エルドアン首相に聞いてくれ。我が部族の要請に従って、私は無所属候補者となったのだ」と語った。

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( 翻訳者:藤永巌広 )
( 記事ID:22113 )