ガザでイタリア人連帯活動家が殺害された事件を受け、ハマース警察が武装イスラーム組織への締め付けを強化
2011年04月17日付 al-Quds al-Arabi紙


■ガザ地区治安機関、「ジハード系サラフィー主義」への締め付けを強化、アッリゴーニ氏殺害関連でメンバー数十人を逮捕

2011年04月17日付『クドゥス・アラビー』

【ガザ:本紙アシュラフ・アル=ハウル】

ガザ地区の解任されたハマース政府所属の治安機関は、ここ数時間の間にあらゆる「ジハード系サラフィー主義」組織への締め付けを強め、メンバーの拘束作戦を続けた。その背景には、[国際連帯運動(ISM)」所属の]イタリア人連帯活動家、ヴィットーリオ・アッリゴーニさんが金曜未明に殺害された事件がある。

本紙に集まった情報によれば、ハマース政権所属の治安部隊はガザ地区中で「ジハード系サラフィー主義」諸組織のメンバーを複数拘束した。夜間に大人数の治安パトロール隊が出動し、活動家を捜索するのが目撃されている。サラフィー主義集団によって拉致されたイタリア人連帯活動家が、数時間後にガザ市北部の空き家で絞死体となって発見されたことを受けて、先週の金曜日以来、こうしたパトロール部隊が家宅捜索を行っている。

ある治安筋は、家宅捜索と拘束の狙いは、イタリア人連帯活動家の拉致・殺害犯の居場所を突き止めるためだと明言した。この作戦は複数の「ジハード系サラフィー主義」組織の活動家を対象としているが、同じ情報筋によれば、これらの組織のメンバーは互いを良く知っており、中にはそうした組織を渡り歩いてきた者もいるという。

事件の全容は治安機関によって解明され、アッリゴーニさんの拉致に加わった2名の逮捕にすでに成功していることから、現在は殺害に関わったグループの残りのメンバーの拘束に全力を挙げているところだという。

治安機関は土曜日に、ガザ-エジプト国境沿いに作られた密輸用のトンネルを封鎖し、その後再び封鎖を解いたが、これは実行犯たちが地区外に逃亡するのを恐れての措置だった。

昨日、ハマース政府のムハンマド・アワド外務・計画相は記者会見で、治安機関は犯行直後にアッリゴーニさん殺害に関係する人物2名を拘束したと語り、直接殺害に関わった者たちは「いまだ逃亡中だ」と指摘した。だがアワド大臣によれば、殺害実行犯たちがまだガザ地区内にいることは証拠上確かであり、治安機関は海と陸の出入口をすべて封鎖し、逮捕に向けて多大な努力を払っていると述べた。

先週木曜日、あるサラフィー主義集団がアッリゴーニさんを拉致し、その釈放と引き換えに彼らの要求を実行するよう、同日の朝11時から30時間の猶予期限を定めた。だがこの集団は、期限内にアッリゴーニさんを絞殺した。

ガザの多くのサラフィー主義集団が関わりを否定したこの集団は、ハマース政府に対し、「ジハード系サラフィー主義」の主要リーダー格の一人で、2か月前にガザ市内で逮捕された「タウヒード・ワ・ジハード」組織の幹部、「アブー・アル=ワリード・アル=マクディスィー」ことヒシャーム・アル=スアイダニーの釈放を要求していた。

ガザ地区では「タウヒード・ワ・ジハード(神の唯一性と聖戦)」「ジャイシュ・アル=イスラーム(イスラーム軍)」「スユーフ・アル=ハック・アル=イスラーミーヤ(イスラームの正義の剣)」「カターイブ・アブドゥッラー・アッザーム(アブドゥッラー・アッザーム軍団」「ジュンド・アンサール・アッラー(神の守護兵)」「カターイブ・アル=タウヒード(神の唯一性軍団)」「マアサダ・アル=ムジャーヒディーン(聖戦士のライオンたちの巣窟)」「ジャイシュ・ムハンマド(ムハンマド軍)」など、複数のサラフィー主義組織が展開している。

これに関連して、ガザ警察のアブー・ウベイダ・アル=ジャッラーフ長官は、イタリア人連帯活動家の殺害者逮捕を助けた治安要員には報奨金を支払うと発表した。

エジプト当局がラファハ通行所を経由してエジプト領内に入る事に同意したため、アッリゴーニさんの遺体は引き取りに来た婚約者に伴われ、ガザ地区からエジプトを経てイタリアへと移送される。

ガザの武装集団の手によって殺害された初の外国人連帯活動家となったアッリゴーニさんは、2008年に「自由ガザ」船に乗ってガザに到着し、漁船に乗り込んでイスラエルの攻撃から漁民を守ったり、国境沿いにイスラエルが緩衝地帯を設置するのを非難するデモに参加するなどの活動をしていた。漁船に乗り込む活動の最中にイスラエル海軍によって逮捕され、イタリアに送還されたこともあったが、その後再びガザ地区に戻った。

このイタリア人連帯活動家の殺害は、パレスチナのあらゆる組織や機関から、広く非難を集めている。ガザ地区と連帯した最も有名な活動家に数えられるこのイタリア人の弔問用の建物がガザ市内に設置され、アッリゴーニさんの引き伸ばされた写真で埋め尽くされた。その中には、パレスチナ国旗を手にしたアッリゴーニさんの大きな写真もあった。

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(翻訳者:山本薫)
(記事ID:22175)