ムバーラク元大統領、健康および安全上の理由から、カイロへの移送はいまだ困難
2011年04月27日付 Al-Ahram 紙

■健康上および安全上の理由から、ムバーラク氏の病院からの移送は困難

2011年4月27日『アル=アハラーム』

【カイロ:ムハンマド・イヤード、ナーギー・アル=ギルガーウィー、ムハンマド・アブドゥッラティーフ】

アブドゥルマギード・マフムード検事総長は、ホスニー・ムバーラク元大統領をシャルム・シェイフ病院から移動させる措置は、健康上及び安全上の理由から現状困難であると明言した。

検察の公式報道官を務めるアーデル・アル=サイード検事総長補佐官は、健康状態の推移や担当医師団による恒常的な経過観察から見て、元大統領は高度な医療設備と医師、看護体制が整った病院で継続的な診察を受ける必要があることから、現時点で移動させることは命の危険に関わり、健康状態が安定するまでは、健康上および安全上の2つの面から困難であると述べた。

 サイード補佐官によれば、検事総長は内務相に対して、ムバーラク元大統領を担当する医師団が作成したカルテを法医学の権威たちに見せて精査させた上で、元大統領の身柄をどうするかの判断材料となる報告書を作成するよう、要求していた。

 そして検事総長は一昨日、ムバーラク元大統領の健康状態が安定し次第、医療と治安の両面で必要な能力を満たす軍病院の一つに彼を移送するとの決定を実施するにあたって必要な調整を進めていると書かれた書簡を、内務相から受け取った。その書簡で内務相は、法医学の権威たちによる報告書によれば、元大統領は命にかかわる不整脈に罹っており、突然心肺停止が起きる可能性があるため、ICU(集中医療室)に留まる必要があると説明した。

 一方でシャルム・シェイフ病院側の医療筋が明らかにしたところによると、ムバーラク氏の健康状態は不安定で、精神状態は非常に悪く、薬とジュース、同氏の妻が準備した食事のいくらかしか摂取していないという。

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( 翻訳者:加瀬冴子 )
( 記事ID:22284 )