スーダン人1万5000人、エジプト国境経由でリビアから退去完了
2011年04月30日付 Al-Ahram 紙

■ スーダン人1万5000人、サッルーム通行所経由でリビアから退去完了

2011年4月30日『アル=アハラーム』

【ジーハーン・アブドゥッサラーム・アワド】

アブドゥッラフマーン・スィッル・アル=ハティム・エジプト駐在スーダン大使は、現在エジプト・リビア国境地帯のサッルーム通行所に拠点を置く国連機関に対し、リビアからのスーダン人帰還者全員を退去させる用意があると通達した。武装組織に所属する者についてもスーダン国内で訴追しないことを全面的に保証し、国費負担で元の居住地へ移送するという。

この通達はスーダン大使と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国際移住機関(IOM)、赤十字国際委員会(ICRC)のサッルーム通行所駐在代表らと、同通行所を管理するエジプト側幹部が出席する会合の中で行われた。大使はこれに先立ち、リビア・ジャマーヒーリーヤ国のミスラータ、アジュダビヤから今回到着した帰還者集団の退去手続きを監督し、集団はスーダンに帰国した。

またスーダン大使は、帰国希望者を直ちにスーダンへ移送する用意があると明らかにした上で、リビア危機の勃発以降エジプト経由でスーダン人1万5492人の移送を完了させたこと、その中には武装組織の関係者も多数いるが、取り調べを行うことなく国内の居住地へ移送させたことを指摘した。

南部スーダン人の退去についてスィッル・アル=ハティム大使は、「スーダンへの退去に関しては国民を何ら差別していないが、南部スーダン出身者はアスワン・ハルファ経由の移送を拒否し、空路でなければサッルームを離れないと話している」と述べ、「当国は自国民の移送において差別することはない。いかなる方面からの支援も受けず退去手続きに尽力している。15人のために航空機を派遣する余地はない」と指摘し、「彼らがエジプト・ハルファ港経由での帰国に同意すれば、いつでも退去させる用意がある」と説明した。

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( 翻訳者:桑原奈緒子 )
( 記事ID:22315 )