首都にあふれかえるストリート・チルドレン:国内のストリート・チルドレンの50%がテヘランに集中
2011年04月28日付 Jam-e Jam 紙
私たちの街の通りでは日々、働く子どもたちが存在感を増している。にもかかわらず、働くストリート・チルドレンに関する正確な統計は、いまだないのが実情だ。しかしながら、福祉庁による断片的な数字によれば、国内のストリート・チルドレンの70%には家族がおり、50%はテヘランで暮らしているという。
こうした中、福祉庁の担当者たちが懸念しているのは、このような子どもたちに対するテヘラン市民の多額の施し行為によって、この街がストリート・チルドレンの跳梁跋扈する場所になってしまい、このことが、〔さらに多くの〕子どもたちが国内の他の州からテヘランになだれ込む原因となっていることである。
国家福祉庁の介入・更生局長は、国内のストリート・チルドレンの50%がテヘランに居住していると説明したうえで、「この州が移住者を受け入れやすい性質を持っているのに加えて、子どもたちに対して多額の現金で施しをする傾向がテヘラン市民にあるために、テヘランのストリート・チルドレンの数は国内のどの州よりも多いのである」と指摘している。
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複数の調査によれば、働くストリート・チルドレンのなかにはエイズや肝炎といった種々の危険な病気に罹っている者も少なくなく、そればかりか麻薬の常習者も一部にいるとされ、このことに関して警鐘が鳴らされている。
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一般に想像されていることに反して、ストリート・チルドレンの「稼ぎ」はなかなかのものである。といっても、子どもたち自身にはその分け前はなく、稼ぎは全て家族のポケットに入ってしまう可能性も高い。
エグタール局長は、ストリート・チルドレンが高収入を得ていることについて指摘した上で、一部の市民による不適切な支援と意識の低さがこの問題を拡大させる原因となっているとし、「市民が手を差し伸べることは、かえって子どもたちに悪影響を及ぼす。故に、マスコミはこの件に関する十分な認識を、市民各層に喚起することが必要だ」と説明する。
ストリート・チルドレンの30%は外国人
福祉庁の施設に外国人が居座ることで、同庁は多額の経費を強いられている。
エグタール局長は、昨年およそ6500人のストリート・チルドレンが福祉庁によって保護されたことについて触れ、「これらの子どもたちの30%は外国人である。彼らの一部が福祉庁の施設に居座るようになっていることも、問題となっている」と指摘している。
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ストリート・チルドレンの70%には家族がいる
一部のストリート・チルドレンが高い収入を得ていることで、彼らの両親は自分たちの子どもから教育の機会が奪われることを黙認する傾向にある。
エグタール局長はストリート・チルドレンの70%には家族がいることに触れ、「このような子どもたちの家族の大部分には〔まともな収入を得る〕能力がなく、経済的、社会的、文化的な面で問題に直面している。そのため、福祉庁がストリート・チルドレンを両親に引き渡しても、子どもたちは再び路上に戻ってしまうのである」と述べた。
エグタール氏によると、一部のストリート・チルドレンは収入が高いがために、本心とは裏腹に、子どもたちから教育の機会が奪われていることに、両親が目をつむることも多いという。
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( 翻訳者:松村すみれ )
( 記事ID:22317 )