コラム:追いつめられるカッザーフィー(カダフィ)
2011年05月16日付 Al-Ahram 紙

■コラム:「追いつめられるカッザーフィー(カダフィ)」

2011年5月16日『アル=アハラーム』

【マクラム・ムハンマド・アフマド】

NATOはどれだけの犠牲を払おうとも、リビアの現状に終止符を打つことを急いでいるように思われる。連日の空爆は激しさを増し、ムアンマル・カッザーフィー(カダフィ)大佐側の中核で多くの人的被害を出している。大佐側の軍は組織的な破壊を受けて戦闘能力を破壊されつつあるが、それは戦車、装甲車、ミサイル基地、および軍司令部に及んでいる。

NATOはリビアの革命戦士たちと連携しているが、とくに西部のミスラータではそうであり、革命戦士たちが今、町全体を支配している。そこには外部と繋がる唯一の港があり、それは海からの(唯一の)補給の経路となっている。またかつて基地があり、そこから町に向けて砲撃がなされていた空港も革命戦士たちの支配下に落ちた。街の東西に20マイルにわたって広がる荒野も同じだ。

NATO側は大佐がいる可能性のある戦略的、軍事的目標に対してはいかなるものであろうと、爆撃をためらわない。たとえば大佐の一番下の息子であるサイフル・アラブと三人の孫が死んだアジージーヤの兵舎で起きこともその一例だ。彼らはそうしたことが安保理決議(遵守)の枠から出ていると認めることはない。その決議とはNATOにリビアの民間人を保護するためにあらゆる手段を使用する権利をNATOに与えたものであるが。

彼らの第一の目的は、大佐とその息子たちを心理的に追い詰め、国外に出させることにある。しかしこのリビアの指導者は依然として譲歩を拒んでおり、また彼の方で対話と交渉を求めたとしても、それはNATOの側が拒否する。なぜならNATOはカッザーフィー側の軍隊のすべての要素を破壊するのは間もないと考えているからだ。革命戦士たちが首都トリポリに進んでくるのを待つまでもないと。

アメリカ(人たち)およびNATOは、基準が二重になっていることに対して戸惑いの度合いを増しているようだ。(カッザーフィーには強硬な姿勢を示す一方で、)シリア大統領のバッシャール・アル=アサドにはより柔軟な態度を採る。彼がイランおよびヒズブッラー(ヒズボラ)と手を結んでいるにもかかわらず。

おそらく(アメリカとNATOは)シリア(人たち)が最後の賭けとしてゴラン高原の前線で火ぶたを切ることを恐れているのだろう。結果的にホワイトハウスは、シリアの政権の非合法性を宣言するという脅しに出ることになった。国民に対して際限なく暴力を振るうという理由で。

しかしながらダマスカスで政権側にある者はこれをだれも気に留めはしない。アル=アサド大統領の一族が民衆蜂起を制圧する必要性に関して一致団結しているのであれば、そしてこの目的ほとんどやり遂げていると考えているのであれば。

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( 翻訳者:八木久美子 )
( 記事ID:22525 )