南東部でCHPとBDP、選挙協力?
2011年05月24日付 Yeni Safak 紙
昨日5月23日にハッキャーリで共和人民党(CHP)と平和民主党(BDP)の選挙協力が、興味深い様相を見せている。エルドアン首相サイドの選挙集会への参加を阻止せんと、外出禁止令を発令したBDP党員らは、クルチダルオールCHP党首の選挙集会にVサインをしながら参加した。同党首は、各自治体の自治権を公約し、閉店抗議(店舗のシャッターを閉める形での抗議行動)に賛意を示した。
CHPは、ディヤルバクルの選挙事務所を閉め、BDP及びクルド労働者党(PKK)が閉店抗議を決定したことに賛意を示している。CHPとBDPの選挙協力は昨日のCHPのハッキャーリでの選挙集会で興味深い様相を呈した。
数日前、エルドアン首相サイドの選挙集会への参加を阻止せんと、閉店抗議を行い、外出禁止令を発令したPKKとBDPは昨日、クルチダルオールCHP党首が演説した広場に集まった。
■ BDP支持者らは広場に
BDP系のハッキャーリ市は早朝、クルチダルオール党首の選挙集会に備え、熱心に作業を開始した。ゴミの回収が行われなかった同市は、同党首が演説を行う交差点周辺の美化・清掃活動を行った。市役所では、ドアや窓に至るまで清掃が行われCHP党首の訪問に備えた。
ブルヴァル通りで、Vサインを掲げるBDP支持者らも混じる群集に語りかけたケマル・クルチダルオール党首は、閉店抗議に賛意を示し、各地方自治体の自治権を公約した。
■ 閉店抗議を支持
エルドアン首相がハッキャーリで行った選挙集会について言及したクルチダルオール党首は、「首相はこの地に赴き、選挙集会を行いました。ハッキャーリの商店は閉店抗議を行いました。首相は、その場にいないハッキャーリ市長を非難しました。エルドアンよ、まず少し考えてみなさい、あなたは首相なのですよ。商店が閉店抗議を行っているということは、問題があるということなのですから、座してその問題に関心を持ちなさい」と演説した。
■ 地方自治体に自治権
CHPが政権に就いた暁には地方自治の原則を悉く認めると明らかにしたクルチダルオール党首は、「地方自治の強化、住民へのよりよいサービスの提供が争点となります。市長らがアンカラへ赴きお金を強請るようなことは廃絶致します」と述べた。
■ 自由を強調
選挙集会後、CHPハッキャーリ県支部に場所を移したケマル・クルチダルオール党首は、選挙集会に関し記者らに所感を述べた。クルチダルオールCHP党首は、選挙集会で、自由に関して徹底的に論じ、一方、経済に関してはあまり詳細に立ち入らなかったと強調した。
■ 彼等も演説を聴くであろう
ある記者が、「BDPの支持層も貴方の演説を聴きました。これに関しどのようにお考えでしょうか」という問い掛けに対しクルチダルオール党首は、以下のように返答した:
「彼等の多くは警察が築いたバリケード外に立っていました。彼等も演説を聴くでしょう。結果、自由及び民主主義に対するCHPの考えは如何なるものか、目標は何か、ということを学び知るでしょう。10%の選挙最低得票率、母語(クルド語)禁止撤廃等の主要問題に関してCHPの見解を学び知ることは、彼等も興味を持つ話題です。彼等は演説を聴きました。結果的に、彼等の本来の考えが如何なるものかを私が知ることは出来ません。我々は、CHPへ、また同党の議員への投票を求めました。CHP議員が選出されれば、これは極めて喜ばしいことです」
■ クルディスタン社会連合(KCK)の不満を首席検事に伝えた
ヴァンでの選挙集会後、専用ヘリコプターでハッキャーリへ赴いたクルチダルオールCHP党首は、選挙バスから住民らに挨拶をしつつ県庁へ移動した。
同党首は、ムアンメル・トゥルケル知事からこの地域の諸問題に関して報告を受けた。
約15分続いた会談後、共和国首席検事室でメフメト・カヤ・ハッキャーリ共和国首席検事を訪問したクルチダルオール党首は、その後、徒歩で市役所へ移動した。
市役所入りする際、同党首はファドゥル・ベディルハンオール市長に迎えられた。記者らがハッキャーリ共和国首席検事を訪問した理由を問うと、クルチダルオール党首は、「私に寄せられた1,2件の苦情に関しての報告を受けました。特に、例の襲撃で国民の反発が起きていると伝えました。首席検事は、『私はここへ赴任して6ヶ月になりますが、過去にまつわる偏見が幾つか残っています、ですが我々はこの偏見を払拭していきます』と述べました。私はこの発言を快く感じております」と語った。
■ 住宅が襲撃を受けてはならない
クルチダルオール党首は、ある記者が「あなたが言及したのはKCK襲撃事件ですか?」という問い掛けに対し、「市民の住宅に襲撃が行われたとの報告を受けました。
従って、襲撃の詳細については分かりませんが、明け方に、市民の住宅に警察が手入れを行う事は、今日21世紀初頭において尋常でないことと考えております」と返答した。
同党首は、選挙集会演説の中で、「朝方、我々の自宅が襲撃を受けました」との苦情を受け、当該問題に関して首席検事と意見を交えたと伝え、「どの政権になるのであれ、どの政治体制であれ、我々は、明け方に住宅が手入れを受けるという体制に終止符を打ちます」と述べた。
■ 10%の選挙最低得票率は廃止されるだろう
クルチダルオール党首は、ヴァンの選挙集会で、BDP支持者らにメッセージを送った。ベシュヨル広場にて開催された選挙集会で演説した同党首は、ある国家で民主主義及び自由が不在となれば、その国家にて衝突や闘争が発生すると述べ、「国民主導の政権の下、我々はこの10%の選挙最低得票率を撤廃し、この異様な事態に終止符を打ちます」と述べた。KCK作戦をも批判した同党首は、以下の様に述べた:
「ご覧の通り、選挙で誰が当選されようが、我々は当選された全議員の方に尊敬の念を抱いています。我々の党から当選するかしないかは別問題です、しかし、選挙と国民の意思で当選されたのですから、我々は当選された議員に対し敬意を表します。あなたがたは選挙で当選された市長を、1人どころか、2人、3人、10人、20人、いやそれ以上・・・を逮捕しては刑務所に投獄することになるのです。この行為は国民の意思を制限し、国民の意思を尊重しないことを意味します」
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
原文をMHTファイルで見る
( 翻訳者:藤井庸平 )
( 記事ID:22636 )