TRT番組でのクルチダルオール党首の受け答え
2011年06月05日付 Milliyet 紙

共和人民党(CHP)のケマル・クルチダルオール党首はイスラエルのマーヴィ・マルマラ号事件で亡くなったトルコ人9名の血は大地に残っていると述べ、「私たちはイスラエルを常に非難してきました。イスラエルは一方的な武力を行使しました。武器のない場所に武装した人間を送るのです。そこにいる私たちの子供を殺すのです。これを罪のない行為だと言えるでしょうか」と語った。
クルチダルオール党首は、TRT1の番組「選挙スペシャル」に参加した。

クルチダルオール党首は、エコノミスト紙の「共和人民党(CHP)に票を」という表現に触れ、この表現の代わりに「公正発展党に票を」との表現がなされていても、この記事をなお批判するつもりはないと答えた。

「政権を私たちCHPが握っていたら、『マーヴィ・マルマラ』号を許可しなかった」という形の発言に対する批判があることを指摘されると、クルチダルオール党首は、「マーヴィ・マルマラ号はトルコを代表していない。マーヴィ・マルマラ号に関する税関記録が公開されるべきである。公海に出る条件はあの船はクリアしていません。このため、そこでの任務は許可され得ないのです」と話した。

クルチダルオール党首は、この事件でトルコ人9名が殺されたことを悲痛に思うと述べ、「9人の国民の血は大地に残っている。私たちはイスラエルを常に非難してきました。

イスラエルは一方的な武力を行使しました。武器のない場所に武装した人間を送るのです。そこにいる私たちに子供を殺すのです。これを罪がないと言えるでしょうか。いいえ。しかし、人間を、分かっていながら死へと送りだす事もできないでしょう」と批判した。

選挙集会でのやり方が徐々に過激になることへの批判にはくみしないと述べるクルチダルオール党首に、「私は公正発展党(AKP)には票を投じません。なぜならまだ私には脳みそ(考える力)があるからです」という横断幕を読んだことが指摘され、「これもある種の過激な方法ではないですか」との質問を向けられた。クルチダルオール党首は、その横断幕に書かれたことを正しいと思わなかったと強調し、「読みましたが、読まないといけなかったのです。正しくはありません。この国の国民は望んだ政党に票を投じることができます」と話した。

クルチダルオール党首は、クルド語母語教育と自治に関する考えを聞かれ、「クルド問題も含む南東部問題は非常に複雑な問題であり、このため一つの政党だけではこの問題を解決できない」と語った。

クルチダルオール党首は、次のように語った。「政治機構はこれを社会全体の合意により解決しなければならない。
議会ではそれぞれの政党からなる有識者グループを作る事が出来るでしょう。自国を愛する、自国の利益を守る、国家人としてのアイデンティティをもち、日々の政治に染まりすぎていないような人々からなる・・・。各党は「わが党の候補はこの人です」と言う事が出来ます。国会議員だけではありません。市民団体や大学関係者も参加することが必要です。この件を絶対に政争の材料にしてはいけません。エルドアン首相は政争の材料にしました。この問題を閉ざしてしまいました。明日は来るのです、問題解決のための。
私は全てを明らかにします。彼には私に謝罪してほしいです。謝らなければ、申し訳ないが何も協力しません」
クルチダルオール党首は、ハッキャーリ県の選挙集会での、「ヨーロッパの地方自治体にとっての自治の条件」に関する自らの発言が、レジェプ・タイイプ・エルドアン首相によって批判されたと述べ、公正発展党の選挙公約にも「ヨーロッパ地方自治体の自治の条件に合った形で、我らが憲法体制に地方自治の権利を盛り込むとした公約が含まれている」と主張した。

クルチダルオール党首は、エルドアン党首が「共和人民党(CHP)と平和民主党(BDP)は五ヶ条からなる協定を結んだ」と主張していると述べ、この件を司法にかけるつもりであると言及した。クルチダルオール党首は、この主張が事実に反していると述べ、このような事が証明されるなら、翌日にでも党首を辞めると述べた。

クルチダルオール党首は、CHPでのハッキャーリ県での選挙集会で、トルコ国旗が掲げられなかったとする批判にも不満を述べ、国旗うんぬんで政治がおこなわれるべきではないと説明した。

クルチダルオール党首は、共和人民党(CHP)が公正発展党(AKP)に対抗するため、一部の県で平和民主党(BDP)もしくは民族主義者行動党(MHP)と協力をしているかどうか問われ、「私たちはそれぞれの県で選挙運動を行っています。他の政党を支持してはいません。他の政党が私たちに投票してくれたらうれしいですが」と述べた。

クルチダルオール党首はある質問に対し、トルコ語以外の母語教育にあまり関心を持っていないことを明らかにし、「母語教育は良いでしょう。全ての人が自分の言語を学ぶ事が出来ます。
クルド語は選択授業になり得ます」と答えた。

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( 翻訳者:南澤沙織 )
( 記事ID:22779 )