選挙の途中結果を受け、公正発展党第3期の勝利宣言をしたエルドアン首相は、すでに慣例となったバルコニーで勝利演説を行った。公正発展党の党首は勝利演説をしたが、共和人民党のクルチダル―ル党首も、別の、バルコニー演説を行い、選挙民に対し「議席数をふやした」として、慰めの演説を行った。
公正発展党党首で首相のレジェプ・タイイプ・エルドアン氏は、「公正発展党に投票したとしてもしなかったとしても、全国民に以下のことを私の全誠意をもって言おう。2011年6月12日の選挙の勝者は全く何の疑いもなく、トルコであり、親愛なる国民である。今日再び、トルコが勝った。今日再び、民主主義が勝った。今日再び、国民の力が勝った、全国民が勝ったのだ」と述べた。
エルドアン首相は、公正発展党本部のバルコニーで選挙結果を評価した。バルコニーに妻のエミネ・エルドアン氏と共に姿を現したエルドアン首相は、国民に挨拶をし、バルコニーにいる党員一人ひとりと握手をした。
「トルコは君を誇りに思う」というシュプレヒコールの中で演壇に上がったエルドアン首相は、演説の頭に長い呼び掛けを行った。エルドアン首相は以下のように話した。
「親愛なる国民の皆さん、愛すべき兄弟たちよ、大切な友人たちよ、この場から、アンカラから、公正発展党本部から、皆さんへ愛をもって挨拶する。81のすべての県に、面積78万km2の国土全体のいたるところに、人口7400万人のトルコ共和国国民全員に、愛と敬意を持って挨拶する。
メルボルンからベルリンまで、東京からウィーンまで、パリからトロントまで、五大陸にいる全トルコ共和国国民に、全同胞に、ここから挨拶する。
目をトルコに向け、トルコのニュースを大きな関心をもってみまもる、バグダッド、ダマスカス、ベイルート、アンマン、カイロ、チュニス、サラエヴォ、スコピエ、バクー、レフコシャ、そして他のすべての友好国、兄弟国の首脳に、友好国の人々、兄弟国の人々にもここから愛をもって挨拶する。
2011年6月12日の選挙結果が、我が国と国民、この地域、全世界にとってよいものであることを願う。この結果が、この地域と世界において、平和、公正、平安、安定に寄与することを願う。」
■「彼らも抱擁し、仲間に入れる」
今日投票所へ行き、投票をした全国民に心から感謝の言葉を述べたエルドアン首相は、国外から来て投票した国民にも感謝した。
エルドアン首相は、選挙で仕事をしたすべての公務員、警察関係者、投票所職員、そして監視員にも感謝し、以下のように話した。
「公正発展党として、今日は多くの異なった興奮を同時に味わっている。再び、トルコの有権者の二人に一人の票を獲得した興奮を感じている。我々の民主主義の歴史において、複数政党制の時代においてめずらしく、三期目の政権を国民から託された興奮を味わっている。2007年7月22日の選挙では1600万人の票を獲得したのに比べ、今日は500万票増の2100万人の票を獲得した幸せの中にいる。2007年の選挙にくらべ、得票率があがったことの幸せの中にいる。親愛なる国民に、私たちと公正発展党への信頼に関して、ここから改めて感謝する。
以下のことをここから誠意をもって話したい。公正発展党に投票したとしてもしなかったとしても、全国民に以下のことを私の全誠意をもって言おう。2011年6月12日の選挙の勝者は全く何の疑いもなく、トルコであり、親愛なる国民である。今日再び、トルコが勝った。今日再び、民主主義が勝った。今日再び、国民の力が勝った、全国民が勝ったのだ。
今日国民は、投票所に行き、印を手に持ち、そして最後の判断を示し、決定を下した。国民は、全ての議論に、全ての疑問符に、全てのためらいに、今日はっきりと終止符を打ったのだ。今日、私のトルコ人の兄弟、クルド人の兄弟、ザザ人、アラブ人、ラズ人、グルジア人、ロマの人々、すべての兄弟たちが、7400万人が勝ったのだ。今日、労働者、役人公務員が勝った。退職者、農民、村人、商業者の兄弟が勝った。今日、全ての女性の皆さん、若者、子供たち、その全てが勝った。今日、障害者の兄弟、貧困の中にいる兄弟、身寄りのない兄弟が勝った。今日、地球規模で、抑圧されている人々、不当な使いを受けている人々の希望を勝ち取ったのだ。
イスタンブルと同じくらいサラエヴォも勝った。イズミルと同じくらいベイルートも勝った。アンカラと同じくらいダマスカスも勝った。ディヤルバクルと同じくらいラマッラー、ナーブルス、ジェニン、ヨルダン川西岸地区、エルサレム、ガザも勝った。今日、トルコと同じくらい中東、カフカス、バルカン、ヨーロッパも勝った。今日、民主主義、自由と同じくらい平和、公正、安定が勝ったのだ」
エルドアン首相は党員が、「嫉妬するものは、バラバラになれ」というスローガンを叫んだことを受け、「いやいや、バラバラになってもらっては困る。我々は彼らも抱擁し、仲間に入れるのだ」と述べた。エルドアン首相は、「打て、打て、うなれinlesin、クルチダルオールよ、聞けdinlesin」というスローガンが叫ばれると、「我々は打つためではなく、愛するために来たのだ。我々は、相手も同じ態度をとってくれたら、この道を進み続ける。拒否されたとしても、ただ返事をして、前へ進もう」と話した。
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( 翻訳者:菱山湧人 )
( 記事ID:22866 )