公正発展党の勝因、共和人民党の敗因は?
2011年06月12日付 Milliyet 紙

アスル・アイドゥンバシュは、次のように分析している。

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民族主義者行動党が10%の得票制限を越えること、与党の公正発展党がおおよそ2007年と同じくらいの勝利を収めることは、ほぼわかっていた。
だとすると、この選挙の注目点は、共和人民党が30%という目標に達するかどうかだった。

そして、共和人民党は、ケマル・クルチダルオール党首がトルコ中で走り回り集会を開いたにもかかわらず、26%にとどまった。

では、その理由は?

まず、組織に問題がある。
共和人民党で、クルチダルオール党首は素晴らしいパフォーマンスをみせた。しかし、組織としては落第だ。

公正発展党と共和人民党両方の選挙運動を観察すると、公正発展党の方が共和人民党の何倍もよく働いていた。組織は、よりプロフェッショナルで、組織化されていた。

これは、単に与党だから金があるのだ、というだけからでは説明できない。

公正発展党は、iPadを手に、Blackberryを駆使し、たえず世論調査を行い、そしてエルドアン首相のそばを一分たりとも離れない若いスタッフ陣とともに、ほとんど、失敗のない、プロフェッショナルな選挙キャンペーンを実施した。

「新しい共和人民党」は、うけた。クルチダルオール党首も得票を伸ばすのに貢献した。しかし、スタッフは落第だ。

二つの目の、より重要な理由は、共和人民党は人々の良心に、公正発展党は人々の懐に訴えかけた、という点だ。

「トルコを成長させ、安定を続けよう]というスローガンは、近年私が聞いたうちで、もっとも賢明なスローガンだった。

私は、選挙戦を通じて、共和人民党にも、公正発展党にも同行した。共和人民党の候補らは、民主主義、圧力、盗聴、と言った問題をとりあげていた。
つまり、良心に訴えた。民主主義のために一票を、というわけだ。

一方、公正発展党の方は、完全に、選挙民の日常生活に影響する、具体的なプロジェクトや利益について語っていた。
「みてください、この8年間で、どれだけ多くのことをした。ほらね、今は、なかなかのものでしょう。どうか注意してください、これを壊さないように!」というメッセージを送ったのだった。
イズミルでは新港湾施設、ディヤルバクルでは社会保障、イスタンブルでは海底トンネルといった、「驚異のプロジェクト」を披露した。

そして、選挙民はこれに答えた。

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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:22870 )