ムバーラクの「ビジネス・パートナー」だった実業家、逃亡先のスペインで逮捕
2011年06月16日付 al-Quds al-Arabi紙

■不正蓄財捜査局、ムバーラクの息子2人の妻子に渡航禁止令
■「ムバーラクのビジネス・パートナー」フサイン・サーリムの逮捕をインターポールが発表
■「シャルム・シェイフとイスラエルへのガス輸出の帝王」はスペインの別荘に潜伏していた

【カイロ:本紙】

2011年06月16日『クドゥス・アラビー』

インターポール(国際刑事警察機構)エジプト事務所のマグディー・シャーフィイー所長は、逃亡中の実業家フサイン・サーリムが逮捕されたと発表した。

シャーフィイー所長によれば、フサイン・サーリムはスペインのマジョルカにある別荘内で逮捕された。身柄送還を求める書類がスペイン当局に送られたのち、カイロに送致されてエジプトの法廷に立たされることになる。

2月3日に出国したこの実業家は、複数の容疑でエジプト捜査機関に指名手配され、国益の損傷と公金横領の容疑で刑事裁判所に起訴されていた。エジプト産の天然ガスを、契約提携時の国際価格に見合わない安値で、しかもエジプト側とって不利な契約条件でイスラエルに販売・輸出したことが、国庫に損害を与えたとみなされている。

手配中だったフサイン・サーリムの逮捕によって、彼とムバーラクおよびその息子2人が全員揃って、収賄と公金横領の容疑で8月3日に公判にかけられる用意が整った。

捜査によれば、フサイン・サーリムはムバーラクとその息子2人に対し、形ばかりの代金と引き換えにシャルム・シェイフの豪邸を何軒も贈った。およそ1億エジプトポンド(2000万ドル)と見られるその大金の見返りとして、フサイン・サーリムはシャルム・シャイフの土地数100万㎡をタダで手に入れ、豪華観光リゾート地を建設した。他にも、30年にわたって人民議会から武器取引の認可を得ていた、フランスで登記された幽霊会社を通じての武器輸入に始まり、イスラエルへの天然ガス輸出といった複雑な「ビジネス上のパートナーシップ」でフサイン・サーリムとムバーラクは結ばれてきた。

フサイン・サーリムはムバーラクにとって、様々な商取引における表看板の役目を果たしていたのではないかと噂されてきた。その一つがカナダAgrium社のプラント建設計画で、フサイン・サーリムはまったく金を払うことなく、プラントの株式の16%を所有していた。というのも、計画に彼の名前を出すだけで、巨額の資金を借り入れることが出来たからだ。

事情通は、フサイン・サーリムの逮捕によって、エジプトの汚職マフィアの驚くべき実態、中でもエジプト国内外におけるムバーラク一家の資産がさらに明らかにされるものと見ている。

この最中、アースィム・ゴハリー不正蓄財問題担当法務大臣補佐官は木曜、ムバーラク前大統領の長男アラーの妻ハーイディー・ラースィフとその息子ウマル、また次男ガマールの妻ハディージャ・アル=ガマールと娘ファリーダの、出国禁止を決定した。

この決定は、前大統領の政治的および職務上の影響力を利用して不正に資産を形成した容疑で、不正蓄財捜査局がホスニー・ムバーラク前大統領とその家族を対象に行ってきた、広範囲な捜査に照らして下されたものである。
(後略)

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(翻訳者:山本薫)
(記事ID:22930)