フェイスブックでシャキーラのエジプト公演に反対キャンペーン
2011年06月28日付 al-Hayat 紙


■ 新たなエジプト・ネット革命…打倒シャキーラ

2011年06月28日『アル=ハヤート』

【カイロ:ニールミーン・サーミー】

「シモン・ペレスはシャキーラを平和大使と称した。君たちは彼女を何と呼ぶ?」…「俺達はイスラエルとの国交正常化なんて求めてない。シャキーラ、お前にはエジプトに足を踏み入れてほしくないんだ」…フェイスブック上で若者たちが立ち上げた「イスラエル訪問後のシャキーラにエジプトでのコンサートは許されない」というページには、こうした批判的なコメントが溢れている。先日のシャキーラによるイスラエル訪問を発端に、今年11月29日に行われる予定のシャキーラのエジプトでのコンサート開催に対する抗議の声が上がっているのだ。

同ページには現在までに960人以上が参加し、コンサートに関する議論が行われている。ページ内にはコンサートの完全なボイコットを提案する者や、エジプト人の著名なアーティストに同じ日程でコンサートを開催するよう求める者、またシャキーラを空港到着時に一斉に囲い込みコンサート会場への到達を妨害しようと提案する者もいる。一方、少数意見ではあるが、ボイコット単独では効果がないと認識し、コロンビア人歌手シャキーラに対するデモ行進の実行を呼びかける者たちもいる。

このキャンペーンの企画者らは、シャキーラがイスラエルのシモン・ペレス大統領の招待を受け入れたこと、「イスラエル国民との新たなページを開く」という主旨の発言をしたことに対し、不満を顕わにしている。またシャキーラの言動に衝撃を受けたとして、彼女の永久的なエジプトへの入国禁止を求めている。彼女のエジプトでの前回のコンサートは3年前にアムル・ディヤーブとの共演で開催されている。

ネット活動家らはこのキャンペーンがシャキーラ個人への攻撃ではなく、あらゆる形におけるイスラエルとの国交正常化を拒否するものであり、イスラエルと協力する者全てに敵対するものであると述べている。活動家らの多くは、レバノンとイスラエルの間に敵対関係が存在する中でレバノン系(父方がレバノン出身)であるシャキーラがイスラエルを訪問したことについて非難しているのだ。また占領下エルサレムにある学校のイスラエル人児童らを訪問したことについても、「まず占領下で苦しむパレスチナの子供たちを訪問すべきではないか」との厳しい声が浴びせられている。

訪問中、イスラエルのシモン・ペレス首相はシャキーラに対し、アフリカを歌った彼女の楽曲にいかに感銘を受けたかについて語り、シャキーラも「古くから文明と霊性の母であった大地」に足を踏み入れた喜びを語った。

シャキーラは恋人であるFCバルセロナのジェラール・ピケ選手とイスラエルを訪問した。2人はエルサレムのホテルで一夜を過ごし、シャキーラは翌日に「2011:明日との対峙に向けて」というタイトルの下で開催されたイスラエル大統領主催の会議に出席した。ピケは「嘆きの壁」を訪問したという。シャキーラはユダヤ人とパレスチナ人の児童らが学ぶイスラエルの学校を訪問したことについて、「バルセロナと書かれたシャツをたくさん見かけました。世界がFCバルセロナのように振る舞ったらどんなに素晴らしい事かと考えたわ。今まさに人種差別との試合に勝つために、このシャツを着るときなのよ」と述べた。

「シモン・ペレス慈善基金」は、教育や子供の養育におけるスポーツの役割の強化のため、シャキーラの運営する「バルセロナ基金」および「裸足基金」との合意に調印した。

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( 翻訳者:川上誠一 )
( 記事ID:23062 )