トルコへの投資、加速
2011年07月01日付 Zaman 紙

ジョーンズ・ラング・ラサールのレポートによると、石油資源の豊富な湾岸地域の資金が、トルコへ投資として流れてきている。(トルコの)選挙結果と成長率が関心を呼んでいる。特にイスタンブルのオフィスは、外国人投資家にとってかなりの魅力となっている。

世界60カ国・750都市で不動産コンサルタント業を営むジョーンズ・ラング・ラサールは、トルコ不動産市場の下半期の動向を見守っている。「トルコ不動産市場の展望」というレポートによると、OECDやG20の国々の中で最も高い成長率を誇り、6月12日の選挙で政治的な安定が続くと見込まれる結果が出たことは、不動産投資家やユーザーの要求にプラスに作用することとなった。今年の下半期に不動産業界の動きは活発化するだろう。

このレポートはイスタンブル事務所で、ジョーンズ・ラング・ラサール・トルコ支配人アヴィ・アルカシュ氏と、キャピタル・マーケット部長のクヴァンチュ・エルマン氏によって発表された。ヨーロッパの国々が終息の見えない経済不況にいると語るアヴィ・アルカシュ氏は、「ほら今日も成長率9パーセントの予想が11パーセントになっています。ヨーロッパ不況のおかげで、外国人投資家にとってのトルコの魅力は増しています。特にカタールやアラブ首長国連邦のような石油資源の豊かな湾岸地域の国々の政府の資金が投資のためにトルコに流れるでしょう。流れてくればそれは常態化します」とコメントした。アルカシュ氏によると、6月12日の選挙によって生み出された構図は、こうした投資家たちにとってより魅力的な投資環境を整えることとなった。世界の軸が北から南へずれていると語るアルカシュ氏は、ロシアの新興財閥や中東の資金が向かう1,2を争う相手先がトルコになると語った。

2011年上半期に増した(不動産)リテール需要は、賃貸料の値上げに影響した。ジョーンズ・ラング・ラサールのキャピタル・マーケット部長クヴァンチュ・エルマン氏の発表によると、2009年から2010年の年末まで、1㎡あたり月75ユーロだった家賃が、今年は80ユーロに達した。賃貸料はバーダト通りが130ユーロ、イスティクラル通りでは150ユーロ、ニシャンタシュでは170ユーロとなっている。

2011年上半期に関していえば、トルコのショッピングモール(AVM)の敷地総面積は61万8千㎡増え、711万㎡に達した。2011年の上半期では、個人向け販売が集中したことで、人口1000人あたり賃貸スペースが216㎡に達したイスタンブルは、同人口あたり215㎡のアンカラを抜いた。アンカラのあと、179㎡でカラビュク、143㎡でトラブゾンが続いている。

レポートによると、2011年の上半期でオフィス賃貸需要は注目に値するほどの活況を呈した。イスタンブルのウムラニイェは賃貸市場で最も活発な動きを見せるオフィス市場である。イスタンブルではオフィスの賃貸は1㎡あたり月30ユーロ台。新しい様々なプロジェクトに伴い、イスタンブルのAランクオフィスの空き室率は、2011年の上四半期の7パーセント台と比較し上昇し、2011年5月末では8.4%に達した。2011年上半期の賃貸総量は6万6000㎡であったが、これは昨年の同じ時期の3倍にあたる。イスタンブルのAランクオフィスのストックは、267万㎡に達した。2011年の上半期、市場に持ち込まれた12万㎡分の賃貸オフィスは、昨年の同時期の市場での供給量の2倍である。

ホテル市場も動きがある。ジョーンズ・ラング・ラサールの手持ちの物件として、イスタンブル・ヨーロッパ側にある四つ星、五つ星ホテルが2件、ムーラにも五つ星ホテル1軒があり、売りに出されている。2011年は昨年に比べイスタンブルのホテルの利用率2.3パーセント、部屋価格は16.4%、一部屋あたりの収入は19%上昇を見せた。五つ星ホテルの部屋あたりの収入は今年25.86%上昇した。

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( 翻訳者:杉田直子 )
( 記事ID:23112 )