朝方から始まった公正発展党(AKP)と共和人民党(CHP)の協議の結果、宣誓ボイコット問題に決着がついた。
代表議員らは協議の末作成された文書をまずケマル・クルチダルオールCHP党首とエルドアン首相に提出、二人の承認により宣誓問題は和解に至った。CHP議員らは、15時開始のトルコ大国民議会(TBMM)総会で宣誓を始めた。国会議長のアナウンスの後、一番目としてアリ・デミルチャルCHPアダナ選出議員が壇上に上がり宣誓を行なった。CHP議員の宣誓は今も続いている。
■エルドアン首相「期待通りだ」
レジェプ・タイイプ・エルドアン首相は、TBMM総会でのCHP議員の宣誓に対し、「素晴らしい、非常に良かった。我々の期待もまさしくこの通りだった」と述べた。
エルドアン首相は、国会に出席する際、記者の質問に答えた。
「これからCHP議員が宣誓を行ないますが、参加しますか?」との質問にエルドアン首相は、「私は国会にいる。参加することもあれば、一部参加しないこともあるだろう」と答えた。「どのように評価しますか?」との質問には、「素晴らしい、非常に良かった。我々の期待もまさしくこの通りだった、いつも会見で述べていたように。我々は『解決の場はトルコ大国民議会(TBMM)だ』と述べていた。良識に基づいた行動をとれば、何でも実現できるということだ」と語った。
エルドアン首相は、平和民主党(BDP)のセラハッティン・デミルタシュ会派代表の「我々は除け者にされた、このプロセスから締め出された」と発言したことについて尋ねられると次のように述べた。
「誰のことも除け者にされてなどいない。彼らの居場所もここだ。私が思うに、彼らも早く決断したら・・・。トルコ共和国の首都はアンカラ、民主議会主義の中心はTBMMである。彼らの来るべき場所もここだ。その外部での活動は全て、彼らの国会議員としての役割にそぐわない。私は彼らも早いうちに(国会に)来て、宣誓を行なうだろうと信じている。」
■合意書の内容
AKP、CHPの協議後おこなわれた発表によると、(協議では)立法をボイコットしている議員らの宣誓と国会活動への参加が求められた。
AKPとCHP執行部が先週の金曜日と今日行なった協議の結果は、「プレスリリース」と題された文書によって発表された。
協議に参加したAKP会派代表のヌレッティン・ジャニクリ議員およびアフメト・アイドゥン議員、ハルク・イペキAKP副党首、アーキフ・ハムザチェビCHP会派代表、トゥルグト・ディベキCHPクルクラーレリ選出議員、アイドゥン・アヤイドゥンCHPイスタンブル選出議員が、文書に署名した。
文書は、トルコ大国民議会(TBMM)とは、トルコ共和国を築き、祖国解放戦争を導き、非常事態においても招集された、今日とは比べものにないほど大きな問題を乗り越えてきた議会であると強調した。
さらに国民の主権と国民の意志は、選ばれ、代表する権利を与えられた国会議員を介してTBMMで実現されるとし、発表は次のように続いた。
「したがって、全ての政党と議員は、国民が自らに与えたこの栄誉ある任務を遂行するために、国会に参加する必要があると信じている。6月12日の選挙後、一部の議員が宣誓を行なわず、立法に参加していない。これでは不完全である。先日の選挙で国会は95%の民意を反映することができた。国会は新憲法を求める国民の声に応えると同時に、全政党にとって納得のいく着地点を作ろうとしている。我々はこの歴史的好機を、社会契約の概念にふさわしい憲法の作成のために用いなければならない。
政治機関にとって、問題を取り上げ、討論し、吟味し、解決策を見つけることができる唯一の場がTBMMである。政党は、問題の解決のために国会に参加しなければならない。
さらに法の優位の枠内で、また権力分立の原則を考慮した上で、憲法を含めたすべての法を、自由を拡張させるものとして捉え施行する必要があると信じる。
結論として我々は、国会の開会から今日まで立法に参加しなかった議員らが、宣誓を行ない、国会活動に参加し、貢献することを望んでいる。」
■CHP議員へ「備えるように」
国会議長室でAKPとCHPの協議が始まると、CHP本部は議員たちに「国会へ備えるように」と電話で指示した。
■ベキル・ボズダー副首相が会見
15時に始まった国会で、宣誓ボイコット問題の解決に関し、ベキル・ボズダー副首相が最初の会見を行なった。副首相は、(16年前のこの日に始まった)スレブレニツァの虐殺のために、議題とは別に話をした。ボズダー副首相は、(AKP、CHPの)2党の代表者が作成した合意書によってこの問題が解決したこと、自らも国民の意志を国会に反映するためにこうした結末を求めていたことを述べた。また、宣誓を行なわないであろうBDP会派に対し「我々は国会で彼らとも会えることを望んでいる」と語った。
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( 翻訳者:篁日向子 )
( 記事ID:23234 )