暴力の理由は「君が美しすぎるから」
2011年07月13日付 Jam-e Jam 紙

 ある女性が家庭裁判所に対し、「夫は執着のあまり、私に疑念を抱き、暴力をふるってきます。夫に言わせれば、その理由は私がとても美人だからだそうです」と訴えた。

 イラン学生通信(ISNA)によると、女性は家庭裁判所を訪れ、法廷の裁判長に対して離婚請求を提出、次のように申し立てた。「夫はとても神経質で、あらゆること、あらゆる人に猜疑心を抱いています。彼は地球上の全ての人が、私に対して邪な視線を投げかけていると考えているのです。彼の病気は極めて深刻で、時々自分でもそのことを告白するほどです」。

 彼女はさらに、「夫は病気が原因で、私に暴力をふるいます。一度は気を失うほど殴られ、病院に運ばれたこともありました。彼は私の家族のもっとも近い人たちに対しても疑いのまなざしを向けています。私は彼の暴力が理由で、ヘジャーブ〔※イスラーム的な服装の総称〕の種類を変えて、チャードル〔※全身をすっぽり覆うタイプの、最も慎み深いとされる服装〕を着るようにしたほどです。しかし、これでも彼の症状は改善しませんでした」と述べた。

 この若い女性はその上で、「今まで全ての問題に目をつむってきましたが、私の夫は〔私に対する〕すべての敬意を無くし、〔他の男と〕不倫をしているなどと私を誹謗してくるようになりました。このような状況では、もはや彼と同じ屋根の下で暮らしたくありません」と述べた。

 裁判所に出廷した男性側も、次のように述べた。「妻をいつも心配し、見張るのは、私の当然の権利です。妻は外見上とても美しいし、私は他人が彼女を邪な目で見るのが耐えられない」。

 裁判官は若い夫婦の話を聞いた後、十分な資料が整っていないという理由で離婚の判決は出さず、本件の審理を次回へと持ち越した。

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( 翻訳者:阿部初音 )
( 記事ID:23279 )