「同日のPKK襲撃と自治区宣言は偶然ではない」、CHP議員主張
2011年07月15日付 Radikal 紙

共和人民党(CHP)のアーキフ・ハムザチェビ会派代表は、ディヤルバクル県スィルヴァン郡において13人の兵士の殉職と、テロ組織が支持する民主社会会議の自治区宣言が同じ日に起こったことは偶然ではないと述べた。

ハムザチェビCHP会派代表は、トルコ大国民議会 (TBMM)で行われた記者会見で、ディヤルバクル県スィルヴァン郡で殉職した13人の兵士に神の慈悲を祈り、遺族とトルコ国軍、国民に対し哀悼の意を表した。

民主的自治区が承認されるようなことはないと述べ、トルコは単一の国民国家構造をどんな形でも譲歩しなかった、そしてこれからもしないだろうこと、そしてテロに対し、全ての集団、全政党が真っ直ぐに立ち続けることが必要だと続けた。

さらに、テロ組織が1980年代から今日までに行ったテロ行為の唯一の目的は、トルコの南東アナトリア地域で自治政府という名から始め、徐々に連邦そして独立へと姿を変える地域と国家を作りあげることだと述べた。

ハムザチェビCHP会派代表によると、1980年代から今日まで、トルコ共和国政府はテロとの戦いをトルコ国軍(TSK)の任務としており、問題の経済、社会、精神、そして政治的局面がなおざりにされてきた。「しかし、今日至っている地点で、公正発展党 (AKP)期に、TSKのテロ組織に対する機動力は制限されている。国境を越えての掃討戦は行われていない。軍の道徳性の高さを述べることは、少々楽観主義的である。トルコはこれを乗り越える必要がある」という。

そして、13人の兵士の殉職が、テロ組織が支持する民主社会会議での自治区宣言と同じ日に起こったことは非常に重要であると警戒し、「これは偶然ではない、そのように計画されたのだ。この行動はトルコで内戦を始め、トルコの単一構造を崩壊させ、トルコを地域に、様々な国家に分裂させようと望む者たちの行動なのだ。」と述べた。

■「トルコは脅迫では動かない」

ハムザチェビCHP会派代表は、テロとの戦いが軍事的次元だけの問題ではなくなっていること、軍事行動だけでは問題の解決は不可能であることを指摘し、「しかしこれを理由に、テロ組織とその活動に対するTSKの行動権限を制限しようと主張することは不可能だ。TSKはこの件においてあらゆる手段を備えている必要がある」と主張した。

そしてテロ組織とその行為を非難し、トルコにこの件における国家の結束を呼びかけた。さらに、トルコの単一構造と国民国家構造をいかなる形でも譲らず、脅迫ではトルコ共和国は動かないと強調した。今後何がなされる必要があるかとの質問に、ハムザチェビCHP会派代表は、今後は議会と政府がこの問題に責任を負うと答えた。

ハムザチェビCHP会派代表は議会で話し議論された後、この件で然るべき対策がとられるよう希望した。議会は今日閉会するが、緊急招集が要求されるか否かという質問には、これを議論する時間が必要であり、計画を立て、話し合い、良識をもって行動に移さなければならないと強調し、また、「臨時国会は要求しない。重要なのは、この件における必要な準備、作業を行うことだ。必要な時は勿論TBMMが招集され得る」と述べた。

■「トルコの単一構造を譲歩してはならない」

ハムザチェビCHP会派代表は、民主社会会議が宣言した自治区は、代替の国家建設の一つのステップであると述べ、これが承認も容認もされ得ないことを強調し、次のように続けた。

「ことはクルド系の我が国の国民に起きていることだ。テロ組織には、東、南東アナトリア地域で暮らす国民の、クルド人の同朋たちの問題への、失業や低開発、不平等な収入といった問題に対して提案も解決計画もまったくない。アイデンティティ政策が今日の流血行動の焦点となっている。アイデンティティ政策は自由主義者ではない。つまり、人々を圧制下に置き、自由の範囲を制限する、民主的権利の行使を妨害する政策である。トルコはこれを乗り越えねばならない。東・南東アナトリアにおいて、国のすべての地域で暮らす国民の権利と自由の行使が、また、人々が自由なアイデンティティを持った暮らしが実現されなければならない。しかし、いかなる時もこの種の発展が、トルコの単一構造に譲歩させてはならない。トルコの単一構造、国民国家構造の中で、全ての人が自身のアイデンティティを自由に表明し、生きることができるべきだ。

1980年代から今日まで非常に長い間、TSKは大きな行使可能な手段を保持していた。それにもかかわらず、テロは未然に防がれなかった。しかし、テロ行為に為すすべのないTSKは国民が、社会が、国家が受け入れるものではない。このことに高いモチベーションを持ち、行動範囲の広いTSKが、全社会の望みである。しかし、テロとの闘いとは、軍事的対策も含めた広範囲に渡るものである。こうした一連の対策は、トルコ共和国、TBMM、政府において議論され、評価され、準備されなければならない。しかし、いかなる時も、単一構造や国民国家の構造、国家の一体性を譲歩してはならない。国家の一体性は何よりも優先されるのだ。」

他方でアフヨンカラヒサル選出のアフメト・トプタシュCHP国会議員は、記者会見で、「テロ激化の理由の調査が行われること」を要求し、「非常に多くの将官が『クーデター計画者』と断じられ、刑務所に送られたこと」を強調した。トプタシュ議員は「バルヨズ」訴訟における将校数名についての情報が「間違っている」ものであると主張し、この件における関係書類を記者陣に配った。

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( 翻訳者:細谷和代 )
( 記事ID:23288 )