イスラエル:人権団体による調査報告、イスラエルがパレスチナ人の子供の権利を侵害
2011年07月18日付 al-Quds al-Arabi 紙
■調査報告:イスラエル、投石容疑のパレスチナ人のこどもの権利を侵害。
2011年07月18日『クドゥス・アラビー』
【エルサレム:AFP】
イスラエルの人権擁護団体ベツェレム[B'Tselem:1989年設立のイスラエルの人権擁護のNGO団体]は月曜日[18日]、イスラエルが投石の嫌疑がかけられているパレスチナ人のこどもたちの権利を侵害しており、彼らの権利に関心を払っておらず、こどもたちの身柄拘束中悪い待遇をしていると語った。
ベツェレムの報告書によると、軍法では長期勾留を避けるため未成年者に対し罪をみとめるように奨励している。また、未成年に対する判決は彼らにとって懲罰でなければならず、そこに逃げ込む最終的保護措置のようなものであってはならないとしている。
報告書によれば、2005年から2010年の間に投石容疑で逮捕されたパレスチナ人(未成年者)835名のうち、1名だけが無罪となった。
東エルサレムやヨルダン川西岸に暮らすパレスチナのこどもたちは衝突やデモの間投石の容疑で逮捕されるのが常である。
ベツェレムが聞き取りを行った50人のこどもたちの話によると、そのうち30人が真夜中に逮捕され、家族の同行が許されなかったという。そういったこどもたちは、裁判をへるなり、検察当局と取引するなりして、ほとんどが刑務所に収監される罰を受ける。イスラエル軍はAFPへの書面で回答で、軍はその報告書について一方的であると非難した。イスラエル軍は回答の中で、「投石は深刻な容疑であり、深刻なけがや資産の破壊、正常な生活への妨害を引き起こす可能性があり、法の支配に挑戦するものである。」と指摘した。
更に回答では、軍の判事たちは、未成年者の権利問題に対し非常に敏感であり、彼らは「判決は抑止的なものでなければならない。」と決意していると述べた。
しかしベツェレムはイスラエルに対し、イスラエルの少年法と一致するよう直ちに軍法を改正することを促した。報告書は、イスラエルは彼らの責任において、パレスチナの未成年者の権利を保障しなければならないと述べた。
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( 翻訳者:松尾愛 )
( 記事ID:23335 )