トゥールク議員、「平和をつくれなかったことで、クルドの人々に謝りたい」
2011年07月25日付 Radikal 紙


平和民主党(BDP)が支持し、ヴァン県で無所属国会議員に選出された民主社会会議(DTK)副代表のアイセル・トゥールク氏は、ディヤルバクルで開催されたトルコにおける集団墓地の真実会議で、(トルコ)政府がクルド人に対して冷酷な戦争を進めていると主張し、「平和をもたらせなかったことをクルドの人びとに謝りたい」と述べた。

 ディヤルバクル人権協会、メソポタミア遺族者の集い(MEYADER)、遺族者の集い(YAKAY-DER)は、カヤブナル市立ジェゲルクウィン(※クルド系の詩人の名前)文化センターで会議を開催した。DTK副代表のアイセル・トゥールク氏、ウードゥル県選出国会議員のペルヴィン・ブルダン氏、人権組織と遺族が参加した会議は、集団墓地と関連する映像の上映で始まった。上映の間、数人の遺族が泣く中、来賓にはトルコ語、クルド語、英語、アラビア語などの4言語で通訳がおこなわれた。

同会議の開会演説をおこなったMEYADER代表のフセイン・クウー氏は、行方不明事件で最も多く名前が挙がる組織はトルコ国軍であると話した。同氏は、2004-2005年の間に地域一帯の多くの県で集団墓地(の存在)が明らかとなったといい、デルスィム(トゥンジェリ)、チェミシュケゼク、ネバラ(スィイルト県カサップラル渓谷地区)、チュクルジャなど多くの郡や農村部の地元住民、非政府組織によって集団墓地の場所が明らかにされた。İHD(人権協会)の報告書では、これまで1469体の人骨がみつかり、114か所の集団墓地が確認され、調査した28か所の集団墓地で210体の人骨がみつかったことが報告され、さらに調査を待つ117か所の集団墓地が存在しているという。発掘調査が進むにつれ、蛮行の規模も明らかになっていく。発掘は人びとが亡くなった方々に敬意を払わないで実施されている。これは本当に認めることができないことです。」

 アイセル・トゥールク氏は、(トルコ)政府がクルド人に対する冷酷な戦争を実施しており、遺体の場所さえわからないと語る中、以下のように続けた。

■政府は謝罪すべし

「これほど大勢が殺害されたことにより、あらゆる谷、あらゆるゴミの中で子ども、若者の人骨と遭遇する。私たちの痛みは幾重に重なっている。こうした非人道的なことを何故おこなえるのか。死者にさえ、拷問をおこなっている。遺体の目をくりぬき、耳を切り落とした。私たちの村は焼かれ、村人は家なしのままだ。考えも及ばない行為をおこなった。なぜ?われわれの若者と子どもたちが名誉のために立ち上がったから、ああした行為をおこなったのだ。私たちはこうした気持ちを90年間持ち続けている。反乱が始まれば、集団殺りくがおこなわれる。この国は、公正さの範疇から逸脱しており、もうそろそろクルドの人びとに謝罪すべきだ。

 これ(残虐行為)をおこなった人種差別主義者、ファシストがクルド人の人びとに謝罪しないかぎり、このクルドの人びとは彼らを許さないであろう。トルコとクルディスタンを集団墓地へと変えた。いまだに、数千人の母親が少なくとも自分の子どもたちの遺体に対面したいと望んでいる。この行為をおこなった者は裁かれるべきである。これらの集団墓地が調査されないならば、国がそれを行わないならば、私たちは自分たちの手で土を掘り、それ(集団墓地の存在)を明らかにするだろう。敬愛なるオジャランがいった、あなたに良心があるなら、真相究明委員会を設立しなさい、と。私は同朋のひとりとして、一人の政治家として、平和をもたらせなかったことを皆さんに謝りたい」。

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( 翻訳者:岸田圭司 )
( 記事ID:23429 )