過熱する「巡礼許可証」売買市場:巡礼参詣庁の向かいで白昼堂々
2011年07月19日付 Mardomsalari 紙

 ルーダーキー通りとアーザーディー通りが交差する場所、巡礼参詣庁の向かいは、小巡礼(ウムラ)用の許可証の売買にいそしむブローカーたちの天国だ。彼らは神の名を使って暴利を貪る連中である。

 メフル通信が伝えたところによると、巡礼参詣庁から数歩のところで巡礼用の許可証が違法に売買される様子は、ルーダキー通りの通行人にとって数年前から日常的な光景と化しているという。ブローカーらはアーザーディー通りで、それこそ自由(アーザーディー)に取引にいそしみ、臆する様子もない。

 もしあなたが「神の館」を訪れたいのなら、この通りを数分歩き、ブローカーたちに声をかけてみるだけでよい。彼らは最新の巡礼許可証から、数ヶ月先、数年先のものまでカバンの中に忍ばせており、あなたを今すぐにでも巡礼の旅にいざなってくれるだろう。

 許可証は、130万トマーン〔約10万円〕から300万トマーン〔約20万円〕、400万トマーン〔約32万円〕までいろいろあり、もちろん値切ることはできない。値切ろうとすれば、すぐに「さようなら」だ。「客はたくさんいるんだ。あんただけじゃない。他に売るさ」。

 しかしあなたが巡礼許可証を売ろうとすると、状況は一変する。ブローカーたちは可能な限り最低の金額を提示してくる。冷静な口調で色々と理由をつけて、あなたがもっている巡礼許可証にさして価値はないかのように振る舞うのだ。

 「この時期の許可証はあまってるんだ。暑い時期だから買い手が少ないんだ。この時期の許可証はたくさんあるから、値段も低いし‥‥」

〔‥‥〕

 もちろん、こういったブローカーたち以外にも、「巡礼許可証、買います」の宣伝は通りでたくさん見ることができる。宣伝ポスターは街の主要な通りに貼られ、市民らを巡礼許可証の売買に招待している。

 こうした宣伝は街中至る所で見られるので、こうした行為は完全に合法であり、上述のような〔巡礼許可証の売買を生業にしている〕会社は巡礼参詣庁から許可を得ているかのように想像してしまう向きもあろう。

 しかし、巡礼参詣庁の責任者たちが何度も述べているように、巡礼許可証を勝手に売買することは違法なのである。巡礼参詣庁はブローカーの取り締まりについても、ことあるごとに強調している。しかし疑問なのは、巡礼参詣庁の正面に集まって、こうした非合法な行為に真っ先に勤しんでいる当の業者たちが、どうして取り締まられていないのか、ということにある。

〔‥‥〕

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( 翻訳者:阿部初音 )
( 記事ID:23431 )