エジプト軍最高評議会を批判するデモ隊と軍支持者が激突、内閣改造も不発
2011年07月24日付 al-Quds al-Arabi紙


■民主主義を軍が約束したにもかかわらず、カイロでの激しい衝突で231人の負傷者

2011年07月24日『クドゥス・アラビー』

【カイロ:AFP】

土曜日(23日)の晩、カイロで改革を求めるデモ隊と、政権を担っている軍最高評議会との間で激しい衝突が起き、231名の負傷者が出た。この数時間前には、抗議活動を鎮静化しようと、軍最高評議会のフサイン・タンターウィー議長が民主主義の実現を約束したばかりだった。

カイロ中心部のタハリール広場を出発した数百人のデモ隊は、移行期間における軍最高評議会の政権運営への不満を表明するために、「軍政打倒」を叫びながら、同評議会が本拠地を置いている防衛省に向かった。だが彼らの行く手を阻んだ軍警察は、解散させようと空中に発砲した。

その晩、軍を支持する私服姿の活動家たちとデモ隊の間で、石や火炎瓶を用いた激しい衝突が起きたが、AFP特派員の報道によれば、軍は介入して両者を引き離そうとはしなかったという。

保健省の発表では、この衝突で231人が負傷、そのうち39人は病院に搬送されたが残りは現場で治療を受けた。

民主主義を求めたデモ隊は、軍警察や機動隊と、軍を支持する私服姿の活動家達との間に挟まれて身動きが取れなくなった。衝突のあまりの激しさから、活動家の一人は隣接するモスクに向かい、モスクの拡声器から「デモ隊を保護せよ」と軍に訴えた。

ルアイ・ウムラーン(40歳)と名乗るデモ参加者は、「我々はならず者に取り囲まれ、機動隊はならず者の側についたが、軍はまったく動こうとしなかった」と語った。

だが軍の担当者は国営テレビに対し、「石や瓶を投げつけてきた」デモ隊に、「軍は最大限の自制心を持って対処した」と断言した。

結局、デモ隊は15日前からテントを張っているタハリール広場に引き返した。
(中略)

ムバーラクが打倒されたにもかかわらず、抗議者たちは通りに出て、改革のペースが遅いとして軍最高評議会を非難している。同様に軍は、反対派の声を弾圧するために、ムバーラク時代のやり方を踏襲して、人権を侵害しているとの批判に晒されている。

ムバーラクを打倒した抗議行動の揺籃の場であるタハリール広場では、抗議者達が7月8日以来、座り込みを続けており、要求が応じられるまで継続すると誓っている。彼らの主要な要求は、旧政権の要人の裁判と、市民への軍事法廷適用の廃止、ムバーラク時代の高官の政府要職からの一掃、資産の再分配である。

木曜日(21日)には新改造内閣が憲法への宣誓を終え、これをもってイサーム・シャラフ首相はデモ隊の懐柔を期待していた。だが、新たな組閣も抗議活動を行う人々を満足させることはできず、ムバーラク時代からの閣僚数名を留任させたために、形式的な改造に過ぎないとみなされてしまった。

今の政府は、ムバーラクが辞任した2月11日以来組閣された、2番目の政府となる。

ムバーラク前大統領は、殺人と汚職の罪に問われ、紅海に面した保養地シャルム・シェイフにある病院内に拘束され、心臓病の治療を受けている。

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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(翻訳者:山本薫)
(記事ID:23434)