ヒュセイン・アイドゥン氏は中央銀行の最終決定を「異常だが状況に適する」とし、融資が減少するだろうと述べた.
トルコ銀行連合(TBB)会長および勧農銀行頭取のヒュセイン・アイドゥン氏は、中央銀行が採択した決定が、過去に比べ異なるものであり、異常であると認識していると述 べ、「我々は採択されたこの対策が今日の状況に適していると考えている」と述べた。アイドゥン氏は、トルコ銀行部門2011年4月~6月の動向に関して行われた記者会見の中で、融資拡大の減速がより顕著になるとの予想に注目をひいた。
■融資を得ることが困難に
アイドゥン氏は、実施される引き締めに注目すると、下半期の成長幅が7パーセント台と見られており、費用の上昇と国際的危機のために融資利息で上方向の圧力が予想されると述べた。トルコ銀行連合事務局長エクレム・ケスキン氏も、次期には家庭や非金融機関にとって、融資を得る際により慎重になる必要があると述べ、「上半期におこなわれた融資は17パーセント上昇した。下半期には7パーセントの成長余地が残った。次期には簡単に融資が得られないと言える。借金を借金で 相殺する時期は過ぎた」と述べた。
■国民に借金の警告
アイドゥン氏は、融資がより選択的に行われるであろうことを強調し、「成長速度の減速に付随して、融資需要はよりゆっくりとなるだろう。利益の低下、トルコリラの価値喪失、銀行調整監視機構(BDDK)の調整を考えると、資本の充足度の低下も融資拡大を制限すると予期される。家庭と非金融機関にとって、借入また返済の際により慎重になる必要がある」と述べた。
■現在危機はない
アイドゥン氏は、ある新聞記者の「昨今、危機不安が蔓延している」という方向の質問に対して、「我々は危機の予想を行っているのではない。我々が実質的に行っている仕事は、危機管理である」と述べた。危機の道筋を考察している訳ではないと強調するアイドゥン氏は、「危機にかんして非常に興味深い推測がある。全員が同時に損失する時に起こるようだ。全員が同時に損失する状況は念頭にない。そのため我々はそうした形のことを、危機の予想を認めない」と 述べた。
■過熱はありえない
ヒュセイン・アイドゥン氏は、経済における過熱に関して、トルコで特に消費者の融資における過剰な高まりが話題となっていると述べた。アイドゥン氏は、これが2つの形で 説明できるとし、「夏季は融資需要に低下がある。二つめに、金利上昇の予想のために融資需要が前倒しになった可能性がある。我々は、下半期に融資需要 に停滞が起こるとみている。そのためこのまま過熱が続くことはありえない」と述べた。
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( 翻訳者:吉岡春奈 )
( 記事ID:23453 )