昨日午後、イラン人エリートの一人がテロリストの標的となる事件が再び起きた。一部報道によれば、ハージェ・ナスィーロッディーン大学の修士学生とされるダーリユーシュ・レザーイーネジャード氏が、自宅前でテロに遭ったのである。
ある情報筋によると、同氏は電気学科の学生で、伝えられたところによれば、同氏の妻もまた重傷を負って病院に搬送されているという。
ジャーメ・ジャム紙の報道によれば、ダーリユーシュ・レザーイーネジャード氏(35歳)は昨日午後、自宅から出たところを、1台のオートバイに乗り顔をマスクでおおった正体不明の者たちによって、テヘランのバニーハーシェム通りで銃撃され、命を落とした。
テヘラン殺人特別判事のモハンマド・シャフリヤーリー氏は、今回の痛ましい事件について本紙記者に、「マスクをかぶった襲撃者たちはレザーイーネジャード氏の自宅前で待ち伏せし、同氏が自宅より外出したところを狙撃した」と述べた。
シャフリヤーリー氏によれば、銃撃音を聞きつけて外に出たレザーイーネジャード氏の妻も狙撃されたという。事件直後、驚いた人々が事件現場にかけより、事件で負傷した二人をシャヒード・チャムラーン病院に搬送した。
この記事を編集している時点で、今回のテロ事件の詳細についての正確な情報はいまだ公表されていないが、昨日夕方、テロ事件発生直後の数時間、一部通信社やニュースサイトはテロに遭った人物について互いに矛盾する情報を報道していた。
昨日のテロ事件は過去2年間に起きたイラン人学者らに対するテロ事件といくつかの点で類似しているが、しかし昨日のテロ犯らの狙いが正確に何であったのかについては、いまだ明らかでない。
このニュースが報じられて数時間後、ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィー大学の学長は声明を発表し、そのなかで同大学の学生に対するテロを非難した上で、司法ならびに治安機関に対し、今回のテロ事件の真相究明を求めた。
ファールス通信によれば、この声明は以下のようなものであった。
殉教したダーリユーシュ・レザーイーネジャード氏は科学エリートの一人であり、ハージェ・ナスィーロッディーン・トゥースィー大学でパワーエレクトロニクスを専攻する修士学生であった。私は同殉教者に対するテロ事件を非難する。今回の事件は、気高きイラン国民を敵視する外国の敵が〔イランの〕科学力に恐れをなしていることを示すものであり、〔イラン〕社会をリードする科学エリートのテロを企てたのもそのためなのである。これはちょうど、殉教者シャフリヤーリーや殉教者アリーモハンマディーに関して起きた事件と同じである。
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( 翻訳者:松村すみれ )
( 記事ID:23461 )