コシャネル参謀総長、陸・海・空の3司令官辞任―3度目の危機で辞意
2011年07月29日付 Radikal 紙
辞任した参謀長と司令官ら
参謀総長と3人の軍司令官が遂に辞任した。これまでも、バルヨズ裁判で163人の軍人が告訴されたとき、さらにバランル将軍が逮捕されたときにも、辞任が検討されてきた。
高等軍事評議会を前に、参謀総長のウシュク・コシャネル将軍、エルダル・ジェイァンオール陸軍将軍、エシュレフ・ウウル・イイト海軍将軍、ハサン・アクサイ空軍将軍は、アンカラで一週間来つづいてい「危機」が回避されないのを受け、辞任した。
昨年の高等軍事評議会でおきた「危機」を今年も繰り返さないようにと、今年は政府と参謀本部の間で、評議会の一週間前から事前協議が行われていた。
現在はいっている情報によると、先週はじまった折衝で、コシャネル参謀総長は、その多くが拘留中である17人の「将軍」が高等軍事評議会を理由に釈放されるよう、求めた。しかし、ギュル大統領もエルドアン首相も、法的にこれは可能ではないとして、これに反対していた。ギュル大統領とエルドアン首相は、これらの将軍らに、軍の職からの「引退」を促した。コシャネル参謀総長はこれに反対した。一昨日、大統領と面会したコシャネル参謀総長は、彼らの釈放を再び求めた。
危機が一向に解決しないのをうけ、昨日、大統領府で臨時のトップ会談が行われた。エルドアン首相は、昨年のような危機が今年は起こらないと明言し、大統領も、事態を問題はない、という発言を繰り返していた。しかしコシャネル参謀総長は、多くの将軍が拘留中であることにふれ、こうした事態は対テロ戦でも障害となっているとのべ、「(拘留について)裁判所の決定があるわけではない。慣例に従い、釈放されるべきだ」との自説を再び繰り返したとされる。
エルドアン首相はというと、「そのような慣例はない。法があるだけだ。法に従って行動する必要がある」とし、その態度を鮮明にした、という。
これをうけ、コシャネル参謀総長が、「わが軍の各軍司令官は辞任する」として、最後の賭けにでた。しかし、首相は、「そうしたければすればいい」といい、譲歩をしなかったという。
その後、コシャネル参謀総長は、彼を含め軍司令官の地位にあるものが辞任することをにおわせながら大統領府をあとにした。軍本部にもどったコシャネル参謀総長は、陸・海・空軍の司令官らと検討を行った。全司令官が辞任で意見の一致を見た。しかし、軍警察長官のネジュダト・オゼルは、「これは司法の問題だ。個人的には辞任に賛成ではない」と述べた。司令官らは、夕刻、辞意を発表した。
情報によると、これまでにも2度、司令官らが辞任の直前までいったことがあるという。最初は2011年2月12日にバルヤズ裁判の審議で163人の軍人に逮捕の決定がでたとき。司令官らは、ギュル大統領のとりなして辞意を撤回した。第二回目は、2011年5月30人に兵学校司令官ビルギン・バランル将軍が逮捕されたとき。この時、司令官らは、総選挙が近く、もし彼らが辞任すると選挙に対する軍の介入ととられ、結果として公正発展党の票を増やすことになる、という理由で、辞意を撤回したとみられている。
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( 翻訳者:トルコ語メディア翻訳班 )
( 記事ID:23503 )