バッタル・ガーズィー・キュッリーエ(宗教複合施設)にシステムキッチン?ーでたらめ修復
2011年08月02日付 Milliyet 紙


エスキシェヒルのセイイトガーズィー郡にあるセイイド・バッタル・ガーズィー・キュッリーエ(宗教複合施設)の中に、現代風システムキッチンが作られ、様々な反発を呼んでいる。

エスキシェヒルのセイイトガーズィ―郡にあるセイイド・バッタル・ガーズィー・キュッリーエは、4年前に始まった修復工事により、建物の歴史的な構造に大きなダメージを受けた。改修を手掛ける建設会社は、12,900リラ(約56万円)の電気代を払えなかったため廟の電気が止められていると話した。

文化と信仰のツーリズムという枠組みで、一年におよそ10万人が訪れたエスキシェヒルであるが、その中心部から40キロ離れたセイイド・バッタル・ガーズィー・キュッリーエは、もはや絶望的な状況である。
セイイド・バッタル・ガーズィー・キュッリーエは1954 年と1957年の2度の修復を経ている。そして2007年にキュタフヤのワクフ局が、建設会社をつかって改修工事を始めた。120万リラ(約5100万円)かかると推定された工事は、2年前に中断されてしまった。建設会社が、使用した電気代を払えなかったのだ。キュッリーエの電気は2年前に止められ、借金は12,900万リラ(約55万円)に膨れ上がった。

セイド・バッタル・ガーズィー・キュッリーエはセルジューク朝のスルタン、アラーアッディン・ケユクバート1世の母ウンムハン・ハトゥンにより、1207年に建てられたが、改修工事により、建物の歴史的構造が一気に台無しになってしまったと話題になっている。(たとえば)施設の中にシステムキッチンとトイレが作られた。また照明が必要になり、スポットランプと照明器具が壁に取り付けられた。話によると、かつては大理石だった施設の柱がコンクリート製に変わった。キュッリーエのなかの廟への入口に、ガラスの仕切りが作られ、壁に取り付けられた。訪れた人が、廟の内部をうす暗い状態で参拝できるようになっている。

セイイトガーズィー市長アドナン・ヤルチン・シェン氏は、改修工事は歴史的構造に忠実に適切に行われるべきだと述べた。キュッリーエの中にシステムキッチンが作られたことを批判するしシェン市長は、「歴史を次世代に伝えるため、改修は必要である。しかし敬意をもって行われなくてはならない。きちんとした財産が伝えられてきた。建築会社は、仕事は終わったといって引き揚げた、後になっていろいろと問題が出てきた。ワクフ局は一時的な認可を行う一方で、全体的な認可は降ろさなかった。
全体的な認可を下ろすには、管理権の譲渡が必要である。歴史的構造が傷つけられた。
ワクフ局がのりだして、郡、市、諸大学をはじめとして多くの団体や組織に参加してもらう形でのプラットフォームをたちあげ、この問題を解決しなければならない。キュッリーエの中にシステムキッチンがあります。プロジェクトが文化自然遺産保護委員会により認可を受けたのち、この改修が行われた。施設内にある棚やセラムリッキ(男性の居間)は、歴史的構造にそぐわないものだった。歴史的構造に不釣り合いなのだ。現在ここには権限の問題もある。セイイド・バッタル・ガーズィー財団、セイイトガーズィ―地方自治体、大学、これらのどれも権限を有していない。ここでワクフ局が一つの権限を築けば、共同で活動することができる」と述べた。

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( 翻訳者:木村納菜 )
( 記事ID:23522 )