■ ローマ法王シリアでの対話を至急要請
2011年8月8日 火曜日 『アル=ハヤート』
【カステル・ガンドルフォ(イタリア):AFP】
ローマ法王ベネディクト16世は昨日(7日)、礼拝の最中にシリア当局に対して住民と国際社会の「正当な希望に応える」ことを至急要請し、またリビアの和平の見通しのための協議を再開するよう至急要請した。
ローマ法王はローマ近くにあるカステル・ガンドルフォの別荘で、「私はとても不安を感じながら、シリアで起きた悲劇的で深刻な暴力事件を注視してきた。そしてその事件は多くの犠牲者を生み、また深刻な苦難を生みだした。」と述べた。
またベネディクト16世は、(シリアの)当局と住民に、「可能な限り早期に平和共存を回復すること、国民の尊厳に配慮し、地域の安定を支持する措置により国民の正当な希望に沿った調和を回復することを急ぎ呼びかける。」との訴えを発した。
また法王はカトリック信徒に、シリアで憎しみや分裂よりも和解の努力が勝るように祈ることを求めた。
ベネディクト16世はまた、リビア情勢に懸念を表明した。同法王は、シリアでは「武力では情勢を解決できなかった。」と述べた上で、政治解決のための交渉再開を呼びかけた。
法王はさらに、「私は国際機関と政治的、軍事的責任をとるすべての人に、この国の和平の見通しについての協議再開を呼びかける。和平協議は、交渉と建設的な対話を通じた納得と決意によってなされる。」と述べた。
バチカンは、6月初めにシリア情勢について深刻な懸念を表明していた。法王は、バチカン駐在の新任のシリア大使のフサームッディーン・アラーウ大使に懸念を明確に伝え、アサド大統領に対し「市民社会、ならびに国際機関の希望を酌むよう」求めていた。
シリアにはキリスト教徒が2000年前からおり、キリスト教徒は人口2000万のうち7.5%である。
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( 翻訳者:渡辺亜実 )
( 記事ID:23574 )