シリア:国防省のサイトにハッカーが侵入
2011年08月10日付 al-Hayat 紙

■ シリア国防省のサイトに「ハッカー」が侵入

2011年8月10日『アル=ハヤート』

【ワシントン:AFP】

インターネット上でサイバー攻撃を行う集団「アノニマス」は、シリア国防省のサイトに侵入した。メッセージで発表されたところによると、シリアのバッシャール・アル=アサド政権 に反対する国民の抗議デモを弾圧したことに抗議してのことだという。同サイトへの侵入は不可能とされていた。

「アノニマス」は、短文ブログサイト「ツイッター」に投稿されたメッセージの中で、攻撃の実行声明を発表した。

また、ハッカーらは短文ブログサイト「タンブラー」上で、シリア国防省のサイトのホームページの画面のデザインをアクセスが遮断される前に作り変え、シリア国旗の上に、頭の部分を疑問符に置き換えた胸像を配置したものを公表した。

またハッカーらはこのホームページに、血を流しているデモ参加者らの画像とシリア国民に向けたメッセージを掲載した。

ハッカーらはメッセージに「シリア国民へ:世界はあなた方の味方であり、バッシャール・アル=アサド政権に反対である」と記し、「時間と歴史はあなた方にとって有利に働くだろう。独裁者が暴力を行使するのは、それ以外何ももっていないからだ。かれらが暴力に走れば走るほど、脆弱さも増すことだろう」と付け加えた。

また、メッセージには「全ての独裁者は滅びる」とも書かれた。

ハッカーはその後に、シリア軍に対して「あなた方はシリア国民の保護を委ねられている。そしてあなた方に女性、子供、老人の殺害を命じる者は、裏切りの罪で裁かれるに値する」と訴えた。

そして「あなた方の国を守れ。政権に対して蜂起せよ」と締めくくった。

この攻撃に対して、シリア体制を支持する集団は「アノニマス」が使用するウェブサイト(anonplus.com)へのサイバー攻撃を行った。

体制派グループは「アノニマス」のサイト上にデモ隊に殺されたシリア軍兵士のものとされる遺体の画像を掲載し、その上に「テロリスト集団がシリア軍とシリアの一般市民を殺害している」と記載した。

さらに「シリア国防省ウェブサイトへのあなた方のサイバー攻撃に対し、シリア国民はあなた方の劣悪なウェブサイトをインターネット上から削除することを決定した」と書き込んだ。

メッセージは「あなた方のウェブサイトはサイバー攻撃に遭い、我々はムスリム同胞団によるテロの規模を暴いた画像を残す。同胞団のテロは一般市民か兵士かを問わずシリア国民を殺害している」と締めくくられている。

トロント大学の研究者ヒルミー・ナアマーン氏がツイッターのメッセージで明かしたところによると、「アノニマス」が受けた攻撃は「シリア・インターネット軍」と称する集団によるものだという。

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( 翻訳者:増田里紗 )
( 記事ID:23602 )