プラダ、ムイムイ、マルベリー、バーバリーなど特に世界的な一流ブランドの生産を行っているハック・マトラシュ氏は「イタリアの高級ブランドであるプラダのバックの裏の隠れた部分に『Made in Turkey』との表記があります。私たちはこれに気が付いた人を驚かせています」と述べた。
皮革専門のマトラシュ社は、需要に追いつくために新しい生産施設を作ろうとしている。バイランパシャの工場を、ギュネシュリにある2万平方フィートの施設に移し、生産能力と、その売上高を50パーセント増やしたこの会社は、皮生産の主要な都市の一つであるウシャクへ約500万ドルを投資する。工場は来年の一月に生産を開始する。鞄と靴で有名な会社であるが、iPhoneやiPadのカバーから財布、名刺入れに至るまで、多くの分野で生産を行っている。
■企業
プラダ、ムイムイ、マルベリー、バーバリーなどの世界一流ブランドの生産を行っているマトラシュ社はもともとは家族経営の企業である。創業より65年になるマトラシュ社の会長であるハック・マトラシュ氏は次のように述べた。「1947年がターニングポイントとなったが、もともとマトラシュ社は同族企業である。革の卸売業者で、父から息子に引き継がれて成長した。基礎を作った人たちは、皮製品の原料を作っていた。皮製品を作ってはいたが、自分で使うものではなく、刀の鞘や馬の鞍、拍車、軍隊の弾帯などを作っていた。トルコ共和国の初期に形を変え、1947年がターニングポイントとなったが、実際にはその前から我々の会社は存在していた。」
マトラシュ氏は「イタリアの高級ブランドの一つであるプラダの鞄の中の隠れた部分に『Made in Turkey』の表記があったのを見た人々を驚くでしょう。我々は世界的なブランドと一緒に仕事をしています。国内市場を少し軽く見てきましたが、これからは国内にも重きを置いていきたい。」と述べた。
■若返り続ける
現在ブランドは「若返り」を続けている。マトラシュ社は今日まで生産の85%を世界的なブランドに向けてしてきたが、国内市場に向け靴やアクセサリーでトルコの若者たちに知られ始めた。ハック・マトラシュ氏は新しい店舗でより広い層に向けての販売を行うと述べ、「現在14店舗です。次の予定にはイスタンブルのニシャンタシュ、イズミルのガーズィーエミルなどがあります。今年は5,6店舗開きます。また、ヨーロッパの格式ある場所にも展開する予定です。」と話した。
■最初の店舗は1985年にガレリアで開店
皮革業を営んでいたマトラシュ社のターニングポイントはハック・マトラシュ氏が、あるユダヤ人の職人から財布の作り方を教わったことだった。その後、ベルト、リストパッド、財布などを作り始めた。最初の製品はアラジン・チェティンタシュのベイオールにあるクロコ店で販売し始め、1985年にマトラシュ社としての最初の店舗を(イスタンブル・アダキョイ地区にある)ガレリアに開店した。
マトラシュ社の秋、冬コレクションにはセルタチ・デリバシュのサインが入っている。手製の靴やハイヒールなどが注目を集めている。2007年のヒュジュン・コレクションでガラタ・モードに参加したデリバジュ氏は、国からの支援を得て国際フェアに参加した唯一の靴デザイナーである。デリバシュ氏は、TVドラマ「禁じられた恋」の登場人物ビフテルの役を演じたベレン・サートの靴をデザインしたことで知られている。
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( 翻訳者:岡本悠見 )
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