リビア:ドーハでの連絡会議
2011年08月30日付 al-Hayat 紙


■アブドゥルジャリール移行国民評議会議長:アル=カッザーフィーは依然として「危険」であり、国際的な同盟にリビアの革命支援継続を呼びかける。

2011年8月30日 『アル=ハヤート』

【ドーハ:ムハンマド・アル=マッキー・アフマド、アブダビ:シャフィーク・アル=アサディー】


リビアの移行国民評議会のムスタファー・アブドゥルジャリール議長は、ドーハにてムアンマル・アル=カッザーフィー大佐は依然として「リビア人民のみならず、全世界にとって危険」であると警告した。同議長は、NATOが率いる国際的同盟に対し、リビアの新指導部への支援を続けるよう訴えた。

アブドゥルジャリール議長は、ドーハで開催されたリビアへの軍事作戦の主要参加国の参謀長会議にて、NATOが決定的な役割を果たしたと称賛した。その役割とは、NATOが反乱軍の側に立って果たした役割のことである。同議長は「もしNATOの軍事支援がなければ、革命は現在達成したことを達成できなかった」と述べるとともに、カタールとアラブ首長国連邦(UAE)がリビア人の革命を効果的に支援したとして両国の貢献を讃えた。

アブドゥルジャリール議長は「統一的防護作戦」の参謀長会合で、同盟軍に対し「リビア人民を暴君から守った役割継続を呼び掛ける。暴君は、最後の瞬間まであらゆることをするのをためらわない」と述べた。会合に参加したのは、国際同盟諸国の軍の指揮官たちで、カタール、UAE、ヨルダンのアラブ諸国も含まれる。また、同議長は「安保理決議1973によってリビア人民を合法的に防御することができた。この決議がなければ近代の人類史における最大級の虐殺が行われただろう」と讃えた。

カタールのハマド・ビン・アリー・アル=アティーヤ参謀長は、会合の冒頭で同盟諸国に対しリビア人民への支援と安全保障の側面に関心を払うことへの継続を呼び掛けた。同参謀長は、この会合の議長である。同参謀長は「リビア情勢はわれわれの支援を必要としている。特に、リビアの陸・海の国境の安全を守るための支援が必要である」と付け加えた。

リビアのジャラール・アッ=ダギーリー国防相は、スーダンもリビア人の革命を支援した諸国の一つだったことを明らかにした。同国防相は「カタール、UAE、スーダンは、リビアで実現した多くの軍事上の成功に良い影響を与えた」と指摘するとともに、NATOの役割を讃えた。そして、NATOに対し軍事・兵站支援を継続するよう呼びかけ「もしNATOの支援がなければ、ベンガジは墓場に変わっていただろう」と述べた。

アッ=ダギーリー国防相は「戦争はアル=カッザーフィーとその息子たち、支援者たち、潜伏細胞を始末しなければ終わらないだろう。潜伏細胞とは、諸革命委員会と第5大隊のことである」と述べた。そして、治安を確保する必要があると強調し、治安の弛緩がある点を指摘した。同国防相は「われわれは依然として同盟国からの軍事・兵站支援を必要としている。私は、この支援が続くことを期待する」と述べた。同国防相は、同盟国が「水源地帯を制圧するために砂漠地域に派遣された部隊」の防護支援をすることを希望した。

アッ=ダギーリー国防相は、リビアにはいかなる過激主義も存在しないとして「われわれは中道を確保する。イスラームにおける中道主義は、民主主義と自由の尺度である。われわれの革命は、愛国的、アラブ的、イスラーム的、世界的革命である」と述べた。

リビアの革命勢力は、同盟諸国に対し無事を伝えるメッセージを送った。メッセージは、トリポリの軍事評議のアブドゥルハキーム・ベルハーッジ議長名義である。同議長は「革命勢力は公正で平等で自由な国家を建設しようと努めている」と述べた上で、革命勢力はアラブと世界の友人たちとともに安全と安心を実現するために働くであろうと強調した。

同議長は「革命勢力は移行評議会の傘下で活動している。移行評議会は、国防省を通じてわれわれに指示をしている。革命勢力は、今後勝手に行動しないし、彼らの軍事行動は統制されている」と付け加えた。また「臨時政治指導部のもとで解放の時が宣言された後、われわれは革命勢力が国家の軍事・治安機構に編入されると発表するだろう」と宣言した。

(後略)

(本記事はAsahi中東マガジンでも紹介されています。)

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( 翻訳者:高岡豊 )
( 記事ID:23794 )