モースルの刑務所から集団脱走、法務省は内務省に責任を負わせる
2011年9月2日『アル=ハヤート』
【ニネヴェ:バースィム・フランシース】
昨日(1日)の未明、タスフィーラート市の刑務所から拘留者35名が刑務所の外へトンネルを掘って脱走した。その後、モースルの治安当局は外出禁止を命じた。
ニネヴェ県議会治安委員会は、脱走者らはテロに関する容疑で拘束されていたと伝えた。法務省は事件の責任を内務省に負わせた。
県議会の治安・防衛委員長は、治安機関は「脱走者21名の再逮捕に成功した。脱走者は全員、1/4条に基づくテロ容疑で拘束されていた。脱走者を追跡中にその内の2名は負傷し、刑務所に戻る前に病院で治療を受けた。一方で、河川警察は脱走者の捜査に出動した。」と述べた。
警察が脱走者15名の捜査を続ける中、治安当局は全面的な外出禁止を命じた。
一方、法務省は「刑務所は内務省に関係する作戦本部に属している」ことに言及し、脱走行為の責任を内務省に負わせた。
法務省は先般、内務省の管理下にあった全ての刑務所の管理権を引き受けたと発表していた。
モースルの刑務所で脱走が発生したのはこれが初めてではない。同様の事件はアル=ガズラーニーとアッ=シャファーの両刑務所で以前に起こっており、2007年にバードゥーシュの刑務所では数十回の脱走が起こった。2003年以降、脱獄が頻発している事例はモースルに限らない。バスラでも同様の事件が起きている。バスラでの脱獄は今年の初めに起こったもので、大統領宮殿の施設群にある刑務所からアル=カーイダの構成員の12名と囚人16名が脱走した。脱走した受刑者には、2009年9月にクートの合同調査委員会に属する刑務所から移送された死刑囚5名を含む。2010年7月下旬にバグダード空港の一角にあるカルーブル刑務所起きた脱走では、アル=カーイダの組織の「内務・金融大臣」を含むメンバー4名が逃走した。別の脱走事件では、先の8月上旬にヒッラ・アル=イスラーヒー刑務所から囚人20名が武力衝突の末脱獄した。衝突により、警官2名が死亡、将校1名を含む4名が負傷した。
ニネヴェ県議会のジャバル・アル=アブドゥ・ラッバフ議長は本紙に対する発表の中で、「議会の代表とニネヴェの治安機関の幹部が今週ヌーリー・マーリキー首相と会談した。会談では国防相と国家安全保障相を首座とする高等委員会の設置が決まった。同委員会は、モースルの問題を調査し、適切な措置をとるための委員会である。」また、「同委員会の成果を検証するため、今後同種の会合が開かれるだろう。」と語った。
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( 翻訳者:増田里紗 )
( 記事ID:23821 )