アッバースィー原子力庁長官「天野はエルバラダイ以上に西洋諸国の影響下にある」
2011年09月06日付 Jam-e Jam 紙

 イラン原子力庁長官は、天野之弥氏がムハンマド・エルバラダイ氏よりも西洋諸国の影響を受けているとし、「国際原子力機関(IAEA)への我が国の積極的な協力にもかかわらず、イランの平和的〔核〕活動に関するIAEA報告や天野自身〔の発言〕の言い回しやトーンは、回を重ねるごとに以前より厳しく、また否定的になっている」と述べた。

 フェレイドゥーン・アッバースィー氏はイラン学生通信(ISNA)とのインタビューのなかで、次のように述べた。「天野之弥の人となりは歴代の事務局長とは異なる。彼は、イランの核問題についてエルバラダイ氏が持っていたような過去〔のスタンス〕もなく、我々の地域に関する情報も完璧なものではないということを考慮する必要がある」。

 また同氏は「こうしたなか、我々は非同盟諸国やG77、その他IAEAの加盟各国が、アメリカ及び一部ヨーロッパ諸国の反イラン的な願望に同調することのないよう、IAEA内で十二分に努力している」と述べた。

 同氏はブーシェフル原発の運用開始を記念する式典にIAEA事務局長を招待していることを指摘した上で、「事務局長も〔招待に〕前向きな発言を行っているが、最終的な回答はまだ得られていない。もし天野がイラン訪問の際に核施設の視察を希望するなら、断る理由はまったくない」と語った。

 イラン原子力庁長官はインタビューの続きで、濃縮度20%のウランの国内生産の継続について、「我々は常に危険にさらされているため、濃縮度20%のウランを一定量備蓄する計画を立ててきた。この作業はIAEAの監視の下で行われるだろう」と述べた。

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( 翻訳者:山﨑さくら )
( 記事ID:23931 )