イラク:ディヤーラー県の医師が政府に保護を要請
2011年09月13日付 al-Hayat 紙

ディヤーラーの医師が政府に保護を要請

2011年9月13日『アル=ハヤート』

【バアクーバ:ムハンマド・アッ=タミーミー】

ディヤーラー県の高官らは、都市での医師に必要な保護を保障するよう呼びかけた。高官らは、都市から医療職員や能力のある人員が居なくなってしまうことを警告している。

サミール・ナージー医師は「殺害の脅迫を受けた医師たちを保護する必要性」を強調した。そして「治安組織にディヤーラーの数人の医師の保護」を請願した。医師らは「複数の病人の治療の失敗のため、部族に賠償金の支払いを請求されている。」

ディヤーラー県議会衛生委員会のザイナブ・サフル委員長は、脅迫のため、医師らが移住してしまうことに警告した。

専門家は「手術が失敗した際の患者の親族よる脅迫を抑制すること」の重要性を強調した。

眼科医であるサーミー・ムハンマド・アリー医師は本紙に対して、「都市での衛生機関の主要・重要な職員の避難の背後には、治安上の抑止がなされないことや医師らの権利が公的な配慮を受けていないことがある」と述べた。

議会は「ジャーナリスト保護法のような医師保護のための法の承認」を呼びかけた。この法は「ディヤーラーの医師を脅迫から救済し、医師が職務を行うための適切な治安状況の確保のためのものだ。」

ディヤーラー県の北にあるキルクーク県では、複数の医師が拉致や殺害行為にさらされた。そのため、多くの医師がクルド地域へ移動する結果となった。

宗教家や説教師、ムアッジン(礼拝を呼びかける僧)を狙った暴力行為が再び行われた。ディヤーラーの治安筋は、「過激派組織を支持する武装集団は今回ムアッジンにまで及ぶ攻撃を始めた。」と述べた。

さらに治安筋は「身元不明の武装集団はバアクーバの西にあるマフリク地方のアッ=シュハダーウ・モスクで、サイレンサー銃でムアッジンを攻撃し、殺害した。」と言及した。

「イラク・イスラーム国」の組織を支持する武装集団はモスクの説教者らに攻撃を行い、それによって5名が死亡した。説教師らの呼びかけやファトワーが過激派組織の信条や思想に反したために攻撃が行われた。また、スンナ派ワクフの責任者は、バグダードのウンム・アル=クラー・モスクで礼拝者の群衆の中での自爆による暗殺から逃れた。(訳注:2011年8月28日にバグダードのウンム・アル=クラー・モスクで発生した自爆攻撃事件を指す。)

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( 翻訳者:増田里紗 )
( 記事ID:23944 )