イエメン:共和国防衛隊と離反者との戦闘
2011年09月21日付 al-Hayat 紙
サナアでの軍の銃撃による負傷者
サナアでの軍の銃撃による負傷者

■イエメンでの犠牲者数は60名以上に増加。共和国防衛隊と離反者との衝突は継続中。

2011年9月21日 『アル=ハヤート』
【サナア:ファイサル・マクラム】

 サナアでの治安部隊の発砲によるデモ参加者の犠牲者数は、死者60名以上、数百名の負傷者へと増加した。20日には、これに先立ち少なくとも10名が死亡、数十名が負傷している。一方、機甲師団と共和国防衛隊との激しい戦闘は月曜(19日)夜から住宅地の街路や公共市場の近くで続いている。双方とも、首都のより広い範囲を掌握しようと努めている。

 衝突は、アッ=ズバイリー通りとハーイル・サイード通りの二つの通り、およびアル=ジャーミア・アル=カディーマ街区、大統領宮殿に近い共和国病院街区に集中している。これに加え、双方の狙撃手数十名が建物や建築物の上に展開している。衝突の結果、双方の複数の戦車・装甲軍事車両が破壊されたり炎上したりした。車両の破壊は機甲師団側に顕著で、同師団側は月曜(19日)夜にアッ=ズバイリー通りとそれに隣接する諸街区で様々な種類の車両5台を失った。これらの車両は、共和国防衛隊兵が放った対装甲車砲弾によって破壊された。

 消息筋はサナアにて本紙に対し、革命を支持する軍の兵士は、首都の南のハッダ地区に展開し、20日早朝に大統領府と共和国防衛隊の拠点を砲撃したと述べた。

 同筋は、共和国防衛隊側は大統領府に対する砲撃拠点を火砲やカチューシャ・ロケットで砲撃した後、特別大統領警護隊の特殊部隊が拠点に突入したと述べた。また、同筋は双方で数十名の兵士が死傷し、反体制側の兵士複数が逮捕されたと述べた。

 同筋は、夜間に第一師団司令部とそれに隣接する「アル=イーマーン・アル=イスラーミーヤ」モスク、機甲師団の拠点周辺のアン=ナフダ街区がロケット弾による激しい砲撃を受けたと述べた。「アル=イーマーン・アル=イスラーミーヤ」モスクは、アブドゥルマジード・アッ=ズィンダーニー師のモスクである。砲撃は首都西方の山岳部であるアスル・アル=ミトラ地区に展開する共和国防衛隊が行った。同筋は、砲撃により兵士と一部民間人に犠牲者が出たと述べた。

 一方、イエメンのアブド・ラッブ・マンスール・ハーディー副大統領は、「合同会合」グループに参加する反体制諸政党の指導部に対し、支持者のデモ参加者をサナア・モスク前のアル=イウティサーム広場とその周辺の街路に戻すよう求めた。これらの場所は、去る土曜(17日)に衝突が始まる前にデモ参加者が集結していた場所である。

 20日、軍事筋は副大統領は事態を関心と懸念を持って注視しており、諸政党に対し支持者を武装衝突が起きている諸地区から離れたところに引き揚げさせるよう求めたと述べた。

(後略)

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( 翻訳者:高岡豊 )
( 記事ID:24042 )